加瀬公夫

加瀬 公夫（かせ きみお）について

加瀬公夫（かせ きみお）は1949年に生まれた著名な経営学者で、さまざまな国際的な教育機関で教鞭を執った経験があります。彼は現在、IESE経営大学院の教授およびマドリード・コンプルテンセ大学の野中ナレッジマネジメント・イノベーションセンターのセンター長として活動しています。また、国際大学の学長や北京師範大学の教授を歴任するなど、教育界で幅広い影響力を持っています。

経歴・人物

加瀬公夫は千葉県出身であり、千葉県立千葉高等学校を卒業後、1972年に東京外国語大学の外国語学部スペイン語科を卒業しました。その後、彼はIESE経営大学院でMBAを取得し、1996年にはマンチェスター大学の経営大学院で経営学博士を取得しました。彼の経歴は多岐にわたり、プライスウォーターハウスのヨーロッパ内での経営コンサルティング部門や、スペンサーステュアートのスペイン法人、さらには米州開発銀行の評価局での勤務を経て、スペイン国内のESADE経営大学院でも教育に従事しました。

2001年にはカトリコ・ボリビアーナ大学で研究課程の長を務め、2005年からはIESE経営大学院で経営戦略論の教授として活動を始めます。2011年にはマドリード・コンプルテンセ大学の野中ナレッジマネジメント・イノベーションセンターの責任者として任命され、2013年からは国際大学の国際経営学研究科の長として活躍しました。

2014年には国際大学の副学長、翌2015年には学長に就任し、国際大学の学長職を2017年に退任後は名誉教授として在籍しながら、北京師範大学の講座教授や、サバンジュ大学、立命館大学、近畿大学などでも客員教授や顧問を務めています。彼の豊かな経験は、経営戦略やナレッジマネジメントの研究において、学生たちに多くの示唆を与えていると言えるでしょう。

著作

加瀬公夫の著作も彼の専門分野での豊富な知識を反映しており、いくつかの重要な書籍を出版しています。特に「Transformational CEOs: leadership and management success in Japan」や「CEOs as leaders and strategy designers: explaining the success of Spanish banks」などは、経営リーダーシップや戦略設計に焦点を当てており、多くの経営学者や学生にとっての参考資料となっています。

さらに、「Value creation and sport management」や「Asian versus Western management thinking: its cultural-bound nature」といった著作では、異なる文化圏における経営マネジメントの違いを分析しています。また、「Phronesis and quiddity in management: a school of knowledge approach」という書籍では、知識の観点からの経営学に関する新たな視点を提供しています。

加瀬公夫はさらに、ロバート・M・グラントによる「グラント現代戦略分析」の監訳も担当しており、現代戦略分析の理解を深めるための重要な資料となっています。

彼の功績は、学術的な研究だけでなく、教育現場における指導や国際的な交流を通じて、日本の経営学と国際的な経営の発展に大きく寄与していることが評価されています。

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