加藤慎一

加藤慎一：フジファブリックを支えるベーシスト

加藤慎一（かとう しんいち）は、1980年8月2日生まれ、日本のミュージシャンであり、ロックバンド・フジファブリックのベーシストとして知られています。2002年よりフジファブリックに加入し、現在に至るまでバンドを支え続けています。フジファブリックの現メンバーの中で、サポートを含めた在籍期間が最も長いメンバーです。

生い立ちと音楽への目覚め

加藤慎一は石川県金沢市で生まれ育ちました。中学1年生の時にMR. BIGのライブ映像を見て、ビリー・シーンに憧れ、ベースを始めるようになりました。私立金沢高校出身で、同校のジャージはフジファブリックの楽曲『花屋の娘』のPVで金澤ダイスケが着用しています。

高校卒業後、上京。つるの剛士が率いるバンド「Floater」（後の太陽の衝動）に参加します。そして2002年8月、フジファブリックの当時のベーシスト・加藤雄一が脱退。金澤ダイスケの紹介により、加藤慎一はフジファブリックにサポートメンバーとして参加し、翌年1月に正式加入を果たしました。

フジファブリックでの活動

2004年3月、太陽の衝動が活動休止（事実上の解散）。以降、加藤慎一はフジファブリックの活動に専念します。2009年12月、フジファブリックのボーカリスト・志村正彦が急逝。翌年7月に発表された志村の遺作ともいえるアルバム『MUSIC』で「会いに」の補作詞を担当して以降、『VOYAGER』まで多くの作詞を手がけました。

『LIFE』以降は作詞に関わる曲は少なくなっていましたが、12thアルバム「PORTARIT」においても2曲で作詞を担当。加藤慎一が単独で作詞・作曲した楽曲が、毎アルバム1～2曲ほど収録されるようになっています。

2021年8月26日には、自身初となるソロトークライブ｢加藤慎一 ソロトークライブ "Wondering With You"｣が渋谷EURO LIVEで開催されました。

人柄と趣味

愛称は「かとをさん」。趣味は読書で、ネットラジオ『フジファブリックのゆるゆるいかせて』では本紹介のコーナーを担当しています。好きな作家は筒井康隆や藤原伊織など。メンバーきっての酒好きとしても知られています。

また、なぞかけが得意で、ライブのMC中にその腕前を披露することも。2020年頃からは、バンドの活動と並行して怪談（不思議な話）を語る機会が増え、定期的にソロトークライブの開催や怪談ライブに出演するなど精力的に活動しています。

フジファブリックの宣材写真のほとんどで帽子を着用しており、志村正彦在籍中はハンチング帽やニット帽などを着用することが多かったですが、3人体制になってからは山高帽などを着用することも増えました。太陽の衝動に在籍中はスキンヘッドでライブに出演していた時期もありました。

使用機材

加藤慎一は、数多くのベースギターやアンプを所有しています。

ベース

Fender Jazz Bass：複数本所有しており、大半のライブやPVで使用。
Fender Precision Bass：ジャズベースと同じく使用頻度が高い。PVにも度々登場。
Fender Japan MB98-SD/CO：『STAR』『Girl！Girl！Girl！』のPVで使用。
Gibson EB-0：『夜明けのBEAT』『流線形』のPVに登場。志村在籍中のライブでも使用。ピックアップがボディ中央に設置。
Epiphone Embassy：『流線形』『SUPER!!』PVで使用。
Guild Starfire Bass IV 1967年製：『Birthday』『Light Flight』PVに登場。アコースティックライブでも使用。
Rickenbacker 4001：『桜の季節』『Surfer King』PVで使用。ピックガードを交換。
ELK BS-400：ビンテージ品。『若者のすべて』PVで使用。プレシジョンベースに似ているが、ピックアップが3つ。
Musicman Stingray：『パッション・フルーツ』PVで登場。
Ibanez SR：『ポラリス』PVで使用。
Danelectro 59DC：一部ライブで使用。
Burns 500-1 Model：所謂「バイオリンベース」と呼ばれる形状。『カンヌの休日』PVで使用。
YAMAHA SLB-100：ウッドベース。8thアルバム『LIFE』の一部楽曲のレコーディングで使用。

アンプ

Acoustic Model 220（現在のメイン）
Ampeg SVT-2 Pro
HIWATT LB100 Hiwatt Bass 100

キャビネット

Mesa／Boogie Road Ready 2x15
Fender Bassman Cabinet（現在のメイン）

楽曲提供

加藤慎一は、フジファブリック以外にも楽曲提供を行っています。

私立恵比寿中学『お願いジーザス』（2016年、作詞・作曲：加藤慎一、編曲：フジファブリック）
中島愛『サタデー・ナイト・クエスチョン』（2017年、作詞：加藤慎一、作曲：山内総一郎、編曲：フジファブリック）

フジファブリックの音楽を支える屋台骨として、そして多才な音楽家として、加藤慎一の今後の活躍に期待が高まります。

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