加藤敬二 (俳優)

加藤敬二：舞台に捧げた情熱と才能

加藤敬二（かとう けいじ）は、1962年3月7日生まれ、石川県金沢市出身のミュージカル俳優です。幼少期から奇術師一家という芸能一家で育ち、その影響を受けて舞台の世界へ足を踏み入れました。元劇団四季の看板俳優として知られ、退団後は振付家としても活躍しています。

幼少期から舞台へ

父親が奇術師「プリンス東陽」として活動していた影響で、9歳にして両親の助手として初舞台を踏みます。16歳からは金沢市内のダンススタジオでレッスンを始め、1981年に上京。名倉加代子ダンススタジオでさらにダンスの腕を磨き、男性ダンスチーム「ダンディーズ」の一員として数々の舞台に出演しました。

松田聖子や小泉今日子のコンサート、『NHK紅白歌合戦』などにもダンサーとして出演するなど、幅広い活動を展開していました。

劇団四季での飛躍

1984年、劇団四季の『キャッツ』オーディションに合格し、ミストフェリーズ役でデビュー。実は、ニューヨークのブロードウェイで『キャッツ』を観劇したことがきっかけでミストフェリーズに憧れを抱いていたというエピソードがあります。

その後、『ウエストサイド物語』、『コーラスライン』など、数々の作品に出演し、その才能を開花させていきます。1989年には、主演を務めた『ユタと不思議な仲間たち』で振付を担当。以降、多くの作品で振付を手がけるようになりました。

1998年には、長野オリンピック開会式にて、浅利慶太の演出のもと、式典で演技を披露する子供達への振付を担当するという大役も務めています。『青い鳥（童話）』、『劇団四季 ソング&ダンス55ステップス』では、振付の他、構成・演出も担当するなど、その才能は多岐に渡ります。

劇団四季退団、そして新たな道へ

2019年10月2日、2018年をもって劇団四季を退団していたことを発表しました。

劇団四季在籍時には数々の作品に出演し、観客を魅了し続けました。主な出演作品としては、『クレイジー・フォー・ユー』のボビー・チャイルド役、『コーラスライン』のザック役などがあります。また、『キャッツ』ではミストフェリーズ役とマキャヴィティ役の2役を演じ分け、その実力を示しました。

振付家としても、『キャッツ』（1998年以降のリニューアル版）、『夢から醒めた夢』、『エビータ』など、数多くの作品を担当しています。

受賞歴

加藤敬二の功績は、数々の受賞歴にも表れています。

第1回読売演劇大賞最優秀男優賞（『クレイジー・フォー・ユー』）
第44回芸術選奨新人賞（大衆芸能部門）（『クレイジー・フォー・ユー』）
* 第22回松尾芸能賞優秀賞（演劇）（『ふたりのロッテ』、『夢から醒めた夢』）

これらの受賞は、加藤敬二が日本のミュージカル界に多大な貢献をしてきたことの証と言えるでしょう。

長年にわたり日本のミュージカル界を支え、数々の名作を生み出してきた加藤敬二。その才能と情熱は、これからも舞台の世界で輝き続けることでしょう。

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