加賀テツヤ

加賀テツヤ：波瀾万丈な音楽人生

加賀テツヤ（1946年7月20日 - 2007年12月30日）は、日本の音楽家であり、本名を初鹿野哲彦といいました。彼は京都府京都市で生まれ、その音楽人生は様々な経験に彩られました。

ザ・リンド&リンダース時代

1965年、加賀テツヤは関西の大手芸能プロダクション、ターゲットプロの古川益雄にスカウトされ、ボーカルグループ「リンダース」に加入しました。その後、「リンダース」は加藤ヒロシが率いる演奏部門「ザ・リンド」と統合し、「ザ・リンド&リンダース」として活動を開始します。加賀は、その甘いルックスからバンド内で最も人気を集め、1967年2月にはバンドに先駆けて、ソロシングル「ギター子守唄」でフィリップスからレコードデビューを果たしました。1968年には、当時としては異例の男性ヌードを雑誌に掲載し、話題を呼びました。この時期の活動については、ザ・リンド&リンダースの項目に詳しい情報が記載されています。

加賀テツヤと(マジック)マッシュルーム時代

ザ・リンド&リンダース解散後の1970年、加賀テツヤは河村俊朗らと共に、ニューロック色の強いバンド「加賀テツヤとマジックマッシュルーム」を結成しました。しかし、レコードリリース時には、「過激すぎる」という理由から、バンド名から「(マジック)」が削除されました。

作品

加賀テツヤは、ソロやバンドとして以下の作品をリリースしました。

『国定忠治の墓/南京町から(ムショの窓)』（1970年　シングル／てんぐレコード）
『朝のない夜/神の涙』（1971年　シングル／てんぐレコード）

渡米

1972年には垂井利之らとカライドスコープを結成し、1974年には桑名正博、山本翔らとユグドラジルを結成。キングレコードからアルバム「INTRODUCTION」を発表しましたが、大きな成功には至りませんでした。その後、大麻取締法違反による大麻所持で逮捕されるなど、苦難の時期を過ごし、1979年にアメリカへ移住しました。アメリカでは、日米のミュージシャンとの交流はあったものの、公式な音楽活動からは遠ざかりました。

加賀テツヤとリンド&リンダース結成、晩年の活動

1994年に帰国後、加賀テツヤは音楽・芸能活動を再開しました。大阪に在住し、ライブバー「SUNSET2117」の運営に関わり、後進の育成に尽力しました。2005年には、ロンドン在住の加藤ヒロシを除く主要メンバーと「加賀テツヤとリンド&リンダース」名義でザ・リンド&リンダースを再結成しました。

再結成時のメンバーは以下の通りです。

加賀テツヤ（ボーカル、ギター）
堀こうじ（ギター）
榊テルオ（ボーカル）
宇野山和夫（ベース）
浜田藤丸（ドラムス）

また、以下のミュージシャンがサポートメンバーとして参加しました。

上川保（ギター）
スティービー和田（サクソフォーン）
わく本マリの助（キーボード）

加賀テツヤは、内田裕也、加橋かつみ、真木ひでとらといったグループ・サウンズ時代からの旧知のミュージシャンと定期的にジョイントライブを開催するなど精力的に活動しましたが、2007年12月30日、持病の悪化に伴う肺炎により死去しました。享年61歳でした。

加賀テツヤは、その音楽人生において様々な困難に直面しましたが、常に音楽への情熱を持ち続け、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しました。

関連項目

ザ・リンド&リンダース
グループ・サウンズ

もう一度検索