加賀号

加賀号（かがごう） - 夜行高速バスの歴史

加賀号は、かつて石川県金沢市と福岡県福岡市を結んでいた夜行の高速バスです。この路線は1990年にサービスを開始し、1999年に運行が終了しました。全体的に13時間近くの長時間移動を提供していたこのバスは、長距離輸送が求められる地域のリアルなニーズに応えるものでしたが、ビジネス需要は弱く、平日の利用者は少なめでした。

運行とアクセスの特長

加賀号は北陸と福岡をつなぐ重要な路線であり、多客期には追加の便を運行することがあったため、利用者にとって便利な選択肢となりました。鉄道では直通運行が難しい地域を結ぶバスとしての役割を果たしていたため、交通手段としての価値は高く評価されていました。もともとは13時間45分で金沢から福岡までを結ぶ所要時間でしたが、1997年に運行経路を変更してからは、より効率的なアクセスを目指しました。

運行会社と移行の歴史

この路線は北陸鉄道と西日本鉄道が共同で運行していました。運行の開始は1990年12月20日で、当初の所要時間は12時間45分でしたが、1997年には山陽自動車道を経由するルートに変更されました。ですが、利用者数は減少し、1999年6月30日にはついに運行を終了することとなります。この廃止の一因には、JRの新幹線や特急列車の導入により、より迅速で便利な移動手段が提供されるようになったことがあげられます。

停車地と主な経路

加賀号は、金沢市内の複数の地点から出発し、高速道路を経由して福岡市まで直通する運行を行っていました。具体的な停車地は次の通りです。

• - 金沢市内

- 金沢駅前
- 武蔵ヶ辻
- 香林坊
- 片町
- 北陸小松（小松市）

• - 福岡県内

- 高速門司港（北九州市）
- 小倉駅前（北九州市）
- 砂津（北九州市）
- 黒崎IC引野口（北九州市）
- 黒崎バスセンター（八幡西区）
- 博多駅交通センター（博多区）
- 西鉄天神バスセンター（中央区）

移動ルートは、金沢市内から金沢西インターチェンジ、北陸自動車道を利用していき、多くの州やジャンクションを通過しました。特に、山陽自動車道を経由する行程が加わったことでアクセスが向上しました。

使用車両の詳細

運行当初から廃止時までの間に用いられた車両は、北陸鉄道が三菱ふそうエアロクィーンの純正車体を使用していました。一方、西日本鉄道は三菱ふそうエアロクィーンの西工ネオロイヤルSD-IIを使用していました。どちらもKC-MS822Pという形式で走行しておりました。廃止後は、北鉄の車両は金沢～藤沢線や西鉄のものは福岡～新宿線などへと活用されることとなりました。

終わりに

加賀号の運行は、北陸と福岡の間に独特のアクセス手段を提供していました。その後の交通環境の変化と需要の収縮により廃止されることになりましたが、その存在は多くの利用者に親しまれていました。

もう一度検索