加賀操

加賀操：ハッカに生涯を捧げた技術者、政治家

加賀操（かが みさお、1897年7月25日 - 1986年2月3日）は、大正末期から昭和期にかけて活躍した農業技術者であり、政治家です。特に、北海道におけるハッカ栽培・産業の発展に大きく貢献し、「ハッカの神様」と称されました。参議院議員も務め、北海道の発展に尽力しました。

生い立ちと学歴

加賀操は岡山県に生まれました。1924年（大正13年）に北海道帝国大学農学部を卒業。農業技術者としての道を歩み始めます。

ハッカ産業への貢献

大学卒業後、加賀は北海道庁に奉職し、技手、技師として農業技術の指導にあたりました。その後、北海道信用購買販売組合聯合会（現在のホクレン農業協同組合連合会）北見薄荷工場長に就任。ここで、加賀はハッカ栽培・産業の発展に尽力します。当時の北海道は、ハッカの主要な産地であり、その品質向上と生産拡大は、地域の経済を大きく左右するものでした。加賀は、技術指導や品種改良、生産体制の整備などを通じて、北海道のハッカ産業を大きく発展させました。その功績から「ハッカの神様」と呼ばれるようになります。

その他、北聯理事、北海道農業会理事、全農政協会理事、北海道薬農工業会社社長、上川生果物出荷組合長、日本除虫菊協会理事長などの要職を歴任し、北海道の農業全般の発展に貢献しました。

政治家としての活動

1947年（昭和22年）4月、加賀操は第1回参議院議員通常選挙に北海道地方区から無所属で出馬し、見事当選を果たします。緑風会に所属し、参議院議員として1期を務めました。参議院議員としては、北海道開発審議会委員などを務め、北海道の発展のために尽力しました。

受賞・栄典

1969年（昭和44年）秋には、長年の功績が認められ、勲三等旭日中綬章を受章しています。

死去

1986年（昭和61年）2月3日、加賀操は永眠しました。その功績を称え、死没日をもって従六位から正五位に叙されています。

参考文献

前川満夫編著『薄荷にかけた生涯加賀操略伝』北見市史編さん事務室、2005年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。
『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

加賀操は、農業技術者として、政治家として、北海道の発展に大きく貢献した人物です。特に、ハッカ産業への貢献は特筆すべきものであり、その功績は後世に語り継がれています。

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