動物園駅 (愛知県犬山市)

動物園駅

動物園駅（どうぶつえんえき）は、愛知県犬山市犬山にかつて存在した、名古屋鉄道（名鉄）モンキーパークモノレール線の終点駅でした。

歴史

この駅は、昭和37年（1962年）3月21日に開業しました。名鉄モンキーパークモノレール線の終着駅として、多くの来園者や地域住民に利用されましたが、残念ながら路線の廃止に伴い、平成20年（2008年）12月28日にその役目を終え、廃止となりました。駅が廃止された翌年の平成21年（2009年）3月19日には、かつての駅跡地にモノレール車両であるMRM100形のMRM101とMRM201が静態保存され、往時を偲ばせる存在となっています。

駅構造

動物園駅は、単式ホーム1面1線を持つ地上駅でした。この駅は日本モンキーパークの敷地内に位置しており、通常、駅から出入りする際には乗車運賃に加えて同施設の入場料金が必要となる構造でした。しかし、あまり一般には知られていませんでしたが、改札内にもう一つの改札口が存在し、これを利用することでモノレール線のみを利用して乗降することも可能でした。

一般道からの駅へのアクセスは、まるで隔絶された秘境駅のような雰囲気を漂わせており、その存在を知る人は限られていたかもしれません。また、団体客がスムーズに移動できるよう、ホームへ直接通じる専用の通路も設けられていました。

駅舎の上層部には、レストランカフェ「ジャングリラ」が営業しており、利用者が休憩できるスペースを提供していました。きっぷうりばは改札外に設置されており、主に日本モンキーパークからの帰りにモノレールを利用する来園者向けに販売されていました。一方、一般道からモノレールを利用する場合は、改札内で乗車券を購入する形式でした。なお、自動券売機は設置されていませんでした。

駅の先、数十メートルにわたって線路は続いており、ここは留置線として利用されていました。増結編成の留置や車両の整備などがここで行われていたのです。

利用状況

名古屋鉄道が発行した『名古屋鉄道百年史』によると、1992年度における1日平均の乗降人員は1,505人でした。この数値は、当時342駅あった名鉄の全駅（岐阜市内線均一運賃区間内各駅を除く）の中で192位にあたります。また、わずか3駅で構成されていたモノレール線の中では、2番目に多い利用客数でした。

現在の状況

廃止された動物園駅の跡地は、現在、前述の通りMRM100形モノレール車両（MRM101-MRM201）の静態保存場所として活用されています。駅舎自体も2021年時点では現存しています。かつて駅舎上層部にあったレストランカフェ「ジャングリラ」は、現在は日本モンキーセンターのレストラン「楽猿」として営業を続けています。一方で、旧駅の改札口や待合所は、日本モンキーセンターの倉庫として転用されています。

平成26年（2014年）4月に、日本モンキーパーク全体が遊園地エリア（日本モンキーパーク）と動物園エリア（日本モンキーセンター）に分離されましたが、旧動物園駅の場所がその境界となりました。遊園地と動物園の間（旧動物園駅南側）には連絡ゲートが設置されています。旧駅舎は日本モンキーセンター側に位置していますが、保存されている車両は日本モンキーパーク側からしか見ることができないという状況になっています。

駅周辺

日本モンキーパーク
日本モンキーセンター

隣の駅

名古屋鉄道 モンキーパークモノレール線
成田山駅 - 動物園駅

関連事項

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