北の漁場

北の漁場

「北の漁場」（きたのりょうば）は、演歌界の巨星・北島三郎のシングル曲として、1986年6月5日にリリースされました。この楽曲は、北島の芸道25周年を祝う記念の一曲であり、歌詞は新條カオル、作曲は桜田誠一が手掛けています。

歴史と栄光

「北の漁場」はリリース直後から多くのメディアで取り上げられ、1986年には第17回日本歌謡大賞の最優秀放送音楽賞や、第28回日本レコード大賞の最優秀歌唱賞を受賞しました。また、1987年度の日本音楽著作権協会（JASRAC）の著作権使用料の分配では、著名な楽曲に次いで年間5位に輝くなど、その人気ぶりを物語っています。

音楽家としてのコラボレーション

この楽曲は、北島が前シングル「浪曲太鼓」のB面「海の子守唄」で新條カオルと桜田誠一と初めてタッグを組んだことに続く、重要な作品でもあります。新條と桜田のコンビは、「北の漁場」を通じてより強固なものとなりました。ライブパフォーマンスでも頻繁に披露され、歌詞に合わせた鮮やかな演出が定番となっています。

メディアでの影響

「北の漁場」が流行した1986年年末、フジテレビの人気番組『オレたちひょうきん族』で、出演者たちがこの曲のフレーズを用いたギャグを展開しました。この中で、タケちゃんマンが冷やかされる様子が描かれ、北島の楽曲への注目がより一層高まりました。

しかし、特に注目すべきは、同年の大晦日に行われた『第37回NHK紅白歌合戦』への出場が決まっていたものの、北島が暴力団の新年会に招かれたことが報じられ、出場を辞退せざるを得なかったことです。この出来事により、1986年の年末は「たけしと北島がいない年末」として記憶されることとなります。

その後の展開

紅白歌合戦にはその後も長い間出演することがなかったものの、2008年の『第59回NHK紅白歌合戦』で再びこの楽曲を披露しました。この時のパフォーマンスは多くの視聴者を魅了し、北島三郎自身にとっても特別な意味を持つ瞬間となりました。

収録内容

「北の漁場」には、以下の楽曲が収録されています。

• - 北の漁場 ：作詞：新條カオル ／ 作曲：桜田誠一 ／ 編曲：斉藤恒夫
• - 風の追分 ：作詞：新條カオル ／ 作曲：桜田誠一 ／ 編曲：斉藤恒夫

他アーティストによるカバー

「北の漁場」は、他の多くのアーティストによってもカバーされており、1993年には細川たかしが、2006年には島津亜矢、2014年には渥美二郎や福田こうへいが、また2016年には三丘翔太や中西りえがそれぞれのアルバムに収録しています。これにより、この楽曲は時代を超えて愛され続ける Classics となっています。

「北の漁場」は、このように北島三郎の長い音楽人生との深い結びつきを持った作品であり、今もなお多くの人々の心に響いているのです。

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