北京のふたり

北京のふたり (原題: Red Corner)

『北京のふたり』は、1997年に公開された映画で、監督はジョン・アヴネット、脚本はロバート・キングが担当しました。日本でソフト化する際には『レッド・コーナー 北京のふたり』というタイトルに変更されています。この映画の舞台は北京ですが、実際には全編アメリカ国内で撮影されており、北京のシーンは特別な合成技術を用いて作られています。この理由は、主演であるリチャード・ギアがダライ・ラマ14世の支援者であるため、中国国内での撮影が許可されなかったことにあります。

あらすじ

物語は、ジャック・ムーアというアメリカ人ビジネスマンを中心に展開します。彼は中国政府との衛星通信契約をまとめようとしていたが、物事は思わぬ方向に進展します。彼は突然、中国の有力なホン将軍の娘の殺人容疑者として逮捕され、無実を訴えながらも窮地に陥ります。さらに、競合企業はこの混乱を利用し、衛星通信の契約を取得してしまいます。

ジャックは国選弁護人シェン・ユイリンに助けを求めますが、当初は彼女もまたジャックの無罪を信じることができません。しかし、二人は次第に強力な中央政府の権力者たちの影に巻き込まれ、この危機を共に乗り越えようと奮闘します。ジャックの無実を証明するために、彼らは中央政府内の不正や共謀の証拠を掘り起こし、真実を暴く必要があるのです。二人の関わり合いが深まるにつれ、彼らは個人の運命を越えて大きな陰謀に巻き込まれていくことになります。

キャスト

映画に登場するキャラクターたちを以下に紹介します。主演のジャック・ムーアを演じるのはリチャード・ギアで、彼の役には金尾哲夫が吹き替えを担当しています。シェン・ユイリンを演じるバイ・リンは日野由利加の声で、彼女は初めは冷たくジャックを見ていましたが、次第に彼の無実を信じるようになります。

その他のキャストには、リン・ダン役のバイロン・マン（声：土方優人）、リン・ショウ役のジェームズ・ホン（声：丸山詠二）、ホン・リン役のジェシー・メン（声：田中敦子）が含まれます。また、シュウ審判長を演じるツァイ・チン（牧野和子）、エド・プラット役のロバート・スタントン（声：平田広明）、ボブ・ゲリー役のブラッドリー・ウィットフォード（声：秋元羊介）、リー・チェン役のツィ・マー（声：塚田正昭）、デヴィッド・マクアンドリュース役のピーター・ドゥナットなど、多彩なキャストが揃っています。

映画の位置づけ

『北京のふたり』は、サスペンスと法律ドラマの要素を持っており、国際関係や権力闘争といったテーマが描かれています。リチャード・ギアの演技やストーリーテリングは、視聴者を引き込み、緊迫感を持って物語を展開させることに成功しています。この映画は、法律と倫理、人間関係の複雑さを考えさせられる作品として、多くの観客に受け入れられました。

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