丸山詠二

概要

丸山詠二（まるやま えいじ、1930年10月23日 - 2015年9月24日）は、日本を代表する俳優・声優であり、特に特撮やアニメの分野で多くのキャラクターを演じた。東京都出身で、アーツビジョンに所属していた。彼の声は多くの人々に親しまれており、脇役から主演まで、その活動は幅広かった。

来歴

東京府東京市で生まれた丸山は、幼少期から身体が弱く、「哺乳の質」と評されていた。第二次世界大戦中には機関砲の砲弾を製造していたが、戦災には遭遇しなかった。旧制中学校を卒業後、終戦を経て新制高等学校に進学。高校時代は進路に悩み、演劇に出会うことで大きな転機を迎えた。法政大学文学部に進学し、教授の誘導で歌舞伎を観る機会を得る。この体験が、彼を演劇の道へと導くきっかけとなった。

新劇の世界に入り、国民文化研究所や様々な劇団で経験を積み、1970年代に声優活動を開始。最初の舞台は、レオニード・レオーノフ作の『襲来』であり、その後『アダムズのお化け一家』の執事役で声優としてのキャリアを本格化させた。新劇俳優会朗読「フェスティバル」では優秀賞を受賞するなど、様々な場面でその才能を発揮した。

2015年9月24日、84歳で逝去。彼の人生は、多くのファンに影響を与えるものであった。

人物

声種はバスで、主に脇役や端役として活動していた丸山。彼は刑事ドラマや時代劇を中心に豊富な出演歴を持ち、舞台でも約80本に出演した。また、アニメでは老人や僧侶、優しいキャラクターを多く演じ、観る者の記憶に残る存在であった。特撮作品への出演も多く、特に「ゴレンジャー」などでは怪人役を数多く担当。彼自身、声の重みや大切さをそのキャリアを通じて感じていたという。

趣味や特技はカメラや登山、古典落語など幅広く、多才な一面も持ち合わせていた。

主な作品

丸山の声優業は、1968年の『おらぁグズラだど』から始まり、以降、70年以上にわたり数々のアニメや特撮、映画に出演した。代表的な作品には『ドラえもん』や『名探偵コナン』、『機動警察パトレイバー』などがあり、その活躍はジャンルを越えて広がっている。

アニメだけでなく、吹き替えやボイスオーバーでも多くの作品に参加し、劇場版やOVA、ゲームなどにもその声を残している。特に、長老やおじいさんといった柔らかい声色のキャラクターが多く、多くのファンから愛され続けた。

後任

彼の病気療養中や逝去後の作品における後任声優は多く、彼が築き上げた声の存在感は、後世にわたっても引き継がれている。

丸山詠二の功績は、彼の演技を通じて多くの人々に影響を与え、日本のエンターテインメント界において重要な地位を占めている。彼の偉業は後の俳優や声優たちにも大きな道標となるものであり、その遺産は今もなお多くの作品に息づいている。

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