北京証券取引所

北京証券取引所の概要

北京証券取引所は、正式には「北京证券交易所」と呼ばれ、中華人民共和国の首都・北京に位置する証券取引所です。中国本土では、上海[[証券取引所]]、深圳証券取引所に次いで、3番目に設立された取引所です。

設立の背景

長年にわたり、中国企業はアメリカの市場で上場することが主流でしたが、これを受けて北京市人民政府は国内での資金調達のための環境整備を進めてきました。その一環として、店頭市場である全国中小企業股份転譲系統（NEEQ）、通称「新三板」の機能強化を図ってきました。

2021年9月2日、中国共産党の習近平総書記は、北京証券取引所の設立を発表しました。目的は、中小企業への資金支援の強化です。この取引所は、新三板を改良し、中小企業を対象とするプラットフォームとして機能することを目指しています。

新三板では、2020年の時点で約6,000社が登録されており、ほとんどが中小企業でした。設立の翌日には、北京証券交易所有限責任公司の法人登記が行われ、新三板が運営母体となることが確認されました。資本金は10億元で、所在地も新三板と同じです。

その後、9月17日には投資家の適格基準が発表され、10月30日には中国証券監督管理委員会が株式公開（IPO）やリファイナンスに関する規制を公表しました。そして、11月15日に北京証券取引所は正式に開業し、最初の上場企業として81社が名を連ねました。この中で71社は新三板の「精選層」からの移行組であり、新規上場は10社でした。

特徴と市場状況

設立当初から、北京証券取引所は、上海の科創板などに比べて上場基準が緩和されており、取引リスクも相対的に高い状況です。そのため、個人投資家は少なく、主に機関投資家が参加している市場となっています。期待される役割には、北京市に集積するベンチャー企業の支援があります。一方で、上海と深圳にもスタートアップ向けの市場があるため、これら市場との相互関係やそれぞれの位置付けに課題が残ります。

規制について

個人投資家がこの取引所に参加するには、500,000元以上の有価証券資産と、2年以上の取引経験が求められます。資本規制は適用されませんが、公開初日には値幅制限がなく、価格が30％以上上昇したり、60％以上下落した場合に10分間の取引制限が設けられます。その後は、1日の値幅制限が上下30％となります。

関連項目

北京証券取引所の設立は、中国全体の経済に影響を及ぼすものであり、政府の経済政策や他の証券取引所との関係も重要なポイントです。中国証券監督管理委員会、香港証券取引所、上海[[証券取引所]]、深圳証券取引所など、国内外のパートナーシップも今後の展開において注目されるでしょう。

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