北国街道 (信越)

北国街道（ほっこくかいどう）とは

北国街道は、江戸幕府によって整備された脇街道であり、中山道の追分宿（現在の長野県軽井沢町）から分岐し、善光寺を経由して、直江津（現在の新潟県上越市）で北陸道に合流する街道です。別名として、北国脇往還や善光寺街道とも呼ばれています。

この街道は、善光寺への参拝路としての役割に加え、佐渡で産出された金を江戸へ運ぶ重要な道として、五[[街道]]に次ぐ重要な役割を果たしました。追分から出雲崎、または新潟湊までの区間を、北陸道を含めて一体的に「北国街道」と呼ぶこともあります。

街道の概要

北国街道は、現在の国道18号線とほぼ同じルートを辿っており、軽井沢町から上越市までの区間が該当します。善光寺平の入り口にある矢代宿を過ぎると、千曲川を雨宮の渡しで渡ります。しかし、千曲川を渡らずに東岸を迂回する松代道と呼ばれる脇道も存在しました。松代道は、松代城下や福島宿を経由して牟礼宿で本道と合流します。この道は、本道が犀川の川止めで通行不能になった場合に、布施の渡しで千曲川を渡り、福島宿へと迂回して足止めを回避する目的がありました。

北国街道沿いには多くの宿場町が栄え、現在でもその歴史的な街並みを見ることができます。これらの宿場町は観光地としても人気があり、多くの観光客が訪れています。

宿場町について

北国街道には、数多くの宿場町が点在していました。特徴的なものとして、以下のものが挙げられます。

合宿（あいしゅく）: 田中宿と海野宿、上戸倉宿と下戸倉宿、古間宿と柏原宿、関川宿と上原宿、田切宿と二俣宿、松崎宿と二本木宿は、2つの宿場町がセットで1つの宿場の役割を果たしていました。
間の宿（あいのしゅく）: 鼠宿と篠ノ井追分宿は、幕府や藩が公認していない宿で、旅人が休憩や宿泊に利用していました。

主要な宿場

北国街道の主要な宿場は以下の通りです。

追分宿（長野県北佐久郡軽井沢町）
小諸宿（長野県小諸市）
田中宿・海野宿（長野県東御市）
上田城下（長野県上田市）
鼠宿（長野県埴科郡坂城町）※間の宿
坂木宿（長野県埴科郡坂城町）
上戸倉宿・下戸倉宿（長野県千曲市）
矢代宿（長野県千曲市）
篠ノ井追分宿（長野県長野市）※間の宿
丹波島宿（長野県長野市）
善光寺宿（長野県長野市）
新町宿（長野県長野市）
牟礼宿（長野県上水内郡飯綱町）
古間宿・柏原宿（長野県上水内郡信濃町）
野尻宿（長野県信濃町）
関川宿・上原宿（新潟県妙高市）
田切宿・二俣宿（新潟県妙高市）
関山宿（新潟県妙高市）
松崎宿・二本木宿（新潟県上越市中郷区）
荒井宿（新潟県妙高市）
高田城下（新潟県上越市）

松代道（脇道）の宿場

矢代宿（長野県千曲市）
雨宮宿（長野県千曲市）
松代城下（長野県長野市）
川田宿（長野県長野市）
福島宿（長野県須坂市）
神代宿（長野県長野市）
牟礼宿（長野県上水内郡飯綱町）


北国街道は、歴史と文化が息づく道であり、その沿線には多くの見どころがあります。街道を歩き、当時の人々の生活に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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