北川石松

北川石松について

北川石松（きたかわ いしまつ）は、1919年1月28日に大阪府寝屋川市で誕生し、2013年5月19日に94歳で逝去した日本の政治家です。彼は多様な政治活動を展開し、長年にわたり日本の政治界に影響を与えました。環境庁長官や衆議院議員、大阪府議会議員など、さまざまな役職を歴任しており、そのための経験と実績を積み重ねてきました。

教育とキャリアのスタート

北川は関西大学第二商業学校と大阪工業専修学校応用化学科で学び、後に関西大学法学部には入学しましたが中退しました。1951年、彼は寝屋川市議会議員選挙に立候補し、初当選を果たします。彼の政治経歴のスタートはここから始まりました。1955年には大阪府議会議員選挙に出馬し、再び当選を果たします。この選挙以降、彼は5期連続で当選し、1970年には大阪府議会議長に就任するなど、力強い政治基盤を築いていきました。

国政への進出

1972年、第33回衆議院議員総選挙に自由民主党から旧大阪府第3区に立候補したものの、残念ながら落選。その後、1976年に旧大阪府第7区に鞍替えして再び立候補し、当選を果たします。当選後は三木派に所属し、三木武夫の指導を受けることになります。自治政務次官や衆議院外務委員長といった重要な役職に就く中で、彼は政治手腕を発揮しました。

環境庁長官としての任務

1990年2月、北川は第2次海部内閣にて環境庁長官に任命され、初めて入閣を果たします。彼は在任中、自然環境への影響に対する懸念から長良川河口堰の建設に対して異議を唱え、多くの支持を広げました。しかし、建設族である金丸信らの強い反発にも直面し、1993年の第40回衆議院議員総選挙では、同党の新人である中司宏との票割れもあって落選します。

政界からの引退とその後

1996年には、小選挙区比例代表並立制の導入により新設された大阪12区から自民党公認で出馬しましたが、新進党公認の樽床伸二に敗北し、再び落選しました。次男の北川知克に地盤を引き継ぎ、彼は政界を離れることとなります。1997年には、勲一等瑞宝章を受章するなど、彼の政治活動が評価されました。

最後の日々と遺族

2013年、北川は老衰により大阪府寝屋川市の自宅で世を去ります。彼の死去に際し、多くの人々が彼の豊かな政治生活を振り返りました。また、彼の長男である北川法夫は元寝屋川市長として、市政に関与し続け、次男の北川知克も元衆議院議員として政治の場で活躍していました。北川石松の功績は、彼の家族に引き継がれていくこととなります。

著書

北川は著書もあり、代表的な作品には天野礼子との共著である『巨大な愚行 長良川河口堰 政・官・財癒着の象徴』が含まれています。この書籍は政治と環境問題の複雑な関係を考察した内容で、多くの人々に影響を与えました。

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