第33回衆議院議員総選挙

第33回衆議院議員総選挙の詳細

1972年12月10日に行われた第33回衆議院議員総選挙は、日本の国会における衆議院議員選挙の一つであり、自民党が安定した支持を受けつつも、過去の選挙と比べて厳しい結果となったことが特徴です。この選挙は、1回目の日曜日に投票されることが慣例となったことからも、その重要性が窺えます。

選挙の背景と結果

この選挙では、当選した衆議院議員は解散がなければ4年間の任期を全うすることが定められていました。自民党は284人の議席を確保し、他の党派に対し安定した多数を維持しましたが、当初の予想ほどの勝利は収められず、得票率はわずかに減少しました。特に保守系無所属を含めても、得票率が50%を下回ったことは注目すべき事実で、これにより保革伯仲時代の始まりを予感させました。

社会党は118議席を獲得し、3桁を回復したものの、前回の140議席には達しませんでした。共産党は、1949年の第24回総選挙の成績を上回る38議席を獲得しました。また、沖縄人民党の候補者も当選を果たし、地方政治の変化を反映した結果となりました。一方、公明党と民社党は選挙協力を模索しましたが、得票数は減少し厳しい結果となりました。

選挙制度と投票状況

この選挙では、中選挙区制が採用されており、491議席が改選されました。投票は秘密かつ単記投票の形式で行われ、73,769,636人の有権者が登録され、投票率は71.76%に達しました。男女別の投票率においても、男性は71.01%、女性は72.46%という結果でした。

当時の選挙区の状況についても注目が集まり、特に「一票の格差」の問題が浮き彫りになりました。千葉1区と兵庫5区などの選挙区間での有権者数の差が大きく、最高裁判所はその状況を違憲と判定しました。このような選挙制度の問題は、後の選挙改革に影響を与えることとなります。

初当選者と選挙後の影響

この選挙では、後に内閣総理大臣となる小泉純一郎や村山富市などが初当選を果たし、政治界に新たな風を吹き込むこととなりました。また、選挙後には第71回国会が開会され、田中角栄が再び内閣総理大臣に指名され、その政策が注目されました。

このように、第33回衆議院議員総選挙は、自民党が安定した議席を有しつつも、他党の増加や新しい顔ぶれの当選によって、日本の政治における変化の兆しを示した重要な選挙でした。

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