北府駅 (南越線)

北府駅：福井鉄道南越線の歴史と構造

かつて福井県武生市（現・越前市）にあった北府駅は、福井鉄道南越線に所属する駅でした。同路線の全線廃止に伴い、廃駅となっています。

概要

北府駅は、福井県立武生高等学校や信越化学工業武生工場、ホクコン武生工場といった地元企業の最寄り駅として機能していました。しかし、廃止間近の時期には、利用者の減少により、朝夕のわずかな列車しか停車しなくなっていました。

歴史

北府駅の開業は1927年（昭和2年）6月7日にまで遡ります。南越鉄道の駅として開業した後、幾度かの会社合併を経て、1945年（昭和20年）8月1日には福井鉄道南越線の駅となりました。そして、1981年（昭和56年）4月1日、南越線の全線廃止により、北府駅もその歴史に幕を閉じました。

年表

1927年（昭和2年）6月7日：南越鉄道の駅として開業
1941年（昭和16年）7月2日：福武電気鉄道南越線の駅となる
1945年（昭和20年）8月1日：福井鉄道南越線の駅となる
1981年（昭和56年）4月1日：南越線の全線廃止により廃駅

駅名について

福武線にも「北府駅」が存在しますが、こちらは読み方や所在地が異なります。また、北府駅が存在した当時、福武線の北府駅は西武生駅と名乗っていたため、同時に二つの「北府駅」が存在したことはありませんでした。なお、北府駅の駅名標には「きたご」と表記され、地名としての「北府」もかつては「きたごう」と読まれていましたが、現在は「きたご」となっています。

駅構造

北府駅は、単式ホーム1面1線と貨物用引込線1線を有する、旅客駅と貨物駅を兼ねた駅でした。貨物輸送では、ホクコン武生工場からのコンクリート輸送に使われるホッパ車の取扱いが行われていました。

駅跡

現在、北府駅の名残はほとんど残っていません。日野川にかかる日野川南越線鉄橋は、歩道橋として改修され、かつての面影をわずかに伝えています。

隣の駅

参考文献

清水武『RM LIBRARY 206 福井鉄道（上）』ネコ・パブリッシング、2016年10月1日。ISBN 978-4-7770-5400-8
武生公会堂記念館 編『南越線開業100年 : 夏休み特別展』2014年7月18日
福井鉄道『ありし日の南越線』1999年

関連項目

日本の鉄道駅一覧
* 廃駅

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