北方文化博物館
新潟県新潟市江南区沢海に位置する北方文化博物館は、第二次世界大戦後の
農地改革を背景に、
豪農・伊藤文吉の邸宅を博物館として整備し、1946年に開館した戦後初の私立博物館です。その設立には、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の民間情報教育部門(CIE)に所属していたラルフ・E・ライト中尉の支援がありました。博物館は、美術工芸品や考古資料などを展示しており、地域の歴史と文化を伝える重要な役割を担っています。
運営と組織
博物館の運営は、一般財団法人北方文化博物館が行っています。理事長は、八代目伊藤文吉の没後、伊藤家南浜分家の当主である伊藤勝也氏(新潟分館館長)が務めています。
分館
北方文化博物館には、本館のほかに二つの分館があります。
1.
新潟分館:
新潟市中央区南浜通に位置し、
会津八一が晩年を過ごした場所です。歴史的な建物が保存されており、
会津八一の足跡をたどることができます。
2.
清水園:新発田市大栄町にあり、
新発田藩の下屋敷であった場所です。美しい庭園が広がっており、歴史的な景観を楽しむことができます。
文化財
北方文化博物館は、数多くの文化財を所蔵しています。
重要文化財(国指定)
雪村友梅墨跡(梅花詩):鎌倉時代の作品とされ、1960年6月9日に重要文化財に指定されました。
旧新発田藩足軽長屋:新発田市諏訪町3丁目3番3号に所在し、1969年12月18日に重要文化財に指定されました。博物館が所有しています。
2000年4月28日には、本館の主屋をはじめとする主要建造物計26件が国の
登録有形文化財に登録されました。これらの建物は、1882年(明治15年)から1889年(明治22年)にかけて建てられたものです。また、新潟分館についても、主屋など計7件が同日に登録されています。
(本館)
主屋
(新潟分館)
主屋
洋館
茶室
待合
土蔵
表門
煉瓦塀
国の名勝
新発田藩下屋敷(清水谷御殿)庭園:新発田市に位置し、国の名勝に指定されています。
交通アクセス
本館(江南区沢海)
バス
新潟交通観光バス S9 亀田・横越線 S94・S95系統:「上沢海博物館前」バス停より徒歩約2分
コミュニティバス「横バス」南ルート:「北方文化博物館」バス停より徒歩すぐ
その他
紅葉シーズンなどには、新潟駅南口からシャトルバスが運行されることがあります。
新潟分館(中央区南浜通)
バス
新潟市観光循環バス:「北方文化博物館新潟分館前」バス停より徒歩すぐ
新潟交通 C2:「西大畑」バス停より徒歩約6分
BRT
萬代橋ライン:「古町」バス停より徒歩約10分
清水園(新発田市)
詳細は「清水園#交通アクセス」を参照してください。
周辺情報
本館周辺は、江戸時代初期に沢海藩が置かれた場所であり、歴史的な街並みや寺院が残っています。歴史的な雰囲気を味わうことができます。
参考資料
神田勝朗『北方文化博物館と沢海の風景』一般財団法人 北方文化博物館、2018年。
関連情報
清水園
沢海藩
外部リンク
公式ウェブサイト
新潟分館
公式ブログ
北方文化博物館 (@hoppo_bunka) - X(旧Twitter)
FacebookのURL'>北方文化博物館 (北方文化博物館-190598837756795) - Facebook
文化庁のURL'>北方文化博物館主屋 - 国指定文化財等データベース(
文化庁)
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