北方東口駅

北方東口駅について

北方東口駅（きたがたひがしぐちえき）は、岐阜県本巣郡北方町に位置していた名古屋鉄道の揖斐線の駅で、周囲の市街地において最東の駅でした。この駅は、岐北軽便鉄道の路線として開業し、当初は森町駅と名乗っていましたが、1927年に北方東口駅と改名されました。残念ながら、揖斐線は2005年に全線が廃止され、同時に北方東口駅も廃駅となりました。

駅の歴史

北方東口駅は、1914年3月29日に岐北軽便鉄道の忠節駅から北方町駅（後の美濃北方駅）間の開通と共に森町駅として開業しました。その後、1927年ごろに北方東口駅に改称されました。この駅は1948年には無人化され、以後長い年月にわたって利用され続けました。

しかし、揖斐線の営業廃止が決まった2005年4月1日、忠節駅から黒野駅の間の運行が停止されると共に北方東口駅も使用されなくなり、その歴史に終止符が打たれました。興味深いことに、一部の資料によっては、森町駅を北方東口駅の旧称とせず別の駅として扱うものが存在し、その場合、北方東口駅の開業年は1927年ごろとされています。

駅の構造

駅の構造はシンプルで、屋根付きのプラットフォームにベンチが設置されていました。また、単線の駅であり、自動券売機も整備されていました。このような施設は、乗客にとって便利であり、利用者からは親しまれていました。

利用状況

1992年度のデータによれば、北方東口駅の1日平均乗降人員は1,148人でした。この数値は、名古屋鉄道の全342駅中213位であり、揖斐線や谷汲線の24駅中では第4位と、比較的多くの利用者があったことを示しています。また、駅周辺の便も良かったため、多くの人が駅を利用していました。

利用者の大半は、駅の南東に位置する岐阜県立岐阜農林高等学校への通学者や、その周辺の地域住民でした。バス路線も整備されており、交通の要所としての役割を果たしていた点も、利用の多かった理由の一つでしょう。

駅跡地

2024年現在、北方東口駅の跡地は周辺と共に整地され、当駅の遺構はほとんど残されていません。以前の繁忙ぶりは今は失われ、静かな環境が広がっています。この地の歴史を語るものは少なくなりましたが、地域の人々にとっては思い出深い場所であったことでしょう。

隣接駅

北方東口駅に隣接していたのは名古屋鉄道の揖斐線の又丸駅と北方千歳町駅でした。また、1922年までは隣の北方千歳町駅との間に新町駅も存在していました。これらの駅と共に地域の交通網を支えていましたが、現在ではその姿も消えています。

このように、北方東口駅はその歴史を通じて地域に貢献してきましたが、運行の終息と共にその役割を終えました。

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