北条湯原道路

北条湯原道路（ほうじょうゆばらどうろ）

北条湯原道路は、鳥取県東伯郡北栄町から岡山県真庭市に至る地域高規格道路であり、鳥取県中部圏域と岡山県北部圏域を結び、広域道路ネットワークを構成する重要な役割を担っています。この道路は、一般国道313号を基盤としており、鳥取県側では主に自動車専用道路として整備が進められています。一方、岡山県側では、当面の間は一般道路区間が活用される予定です。

概要

北条湯原道路は、地域間の交通を円滑にし、経済活動や観光の振興に寄与することを目的としています。特に鳥取県内の自動車専用道路区間については、2024年2月に「北条倉吉道路」という通称名が発表され、案内標識などの変更が進められています。これにより、利用者の識別性が向上し、より分かりやすい道路利用が期待されています。

各区間の詳細

北条倉吉道路

起点：鳥取県倉吉市和田（倉吉IC）
終点：鳥取県東伯郡北栄町弓原（北条IC/JCT）
延長：約6.1 km
開通日：2007年3月10日
総事業費：約210億円

この区間は、自動車専用道路として整備されており、新よねさと橋やしもつわ橋などの主要な構造物が含まれています。開通に伴い、並行する国道313号の旧道は国道の指定から外れ、一部は町道や県道として利用されています。また、山陰道との接続部が2017年度から事業着手され、2026年度の事業完了を目指しています。

倉吉道路

起点：鳥取県倉吉市小鴨（倉吉南IC）
終点：鳥取県倉吉市和田（倉吉IC）
延長：3.8km

倉吉道路は、2005年度から事業が開始され、倉吉西ICから倉吉ICまでの区間が2013年6月8日に開通しました。残る倉吉小鴨ICから倉吉西ICまでの区間は、2025年3月22日に開通し、鳥取県立美術館へのアクセス向上に貢献しています。

倉吉関金道路

起点：鳥取県倉吉市関金町大鳥居
終点：鳥取県倉吉市小鴨（倉吉南IC）
延長：約7.1 km

2011年より事業が開始され、倉吉南ICから倉吉小鴨ICまでの区間が、倉吉道路の一部として2025年3月22日に開通しました。

犬挟峠道路

起点：岡山県真庭市蒜山下長田
終点：鳥取県倉吉市関金町関金宿
延長：約9.0 km
全線開通：1997年10月

犬挟峠道路は、一般道路として整備された区間ですが、立体交差による接続が特徴です。沿線には道の駅犬挟があり、休憩施設として利用されています。開通に伴い、旧国道313号は指定を外れ、県道や市道に変更されました。

初和下長田道路

起点：岡山県真庭市蒜山初和
終点：岡山県真庭市蒜山下長田
延長：約6.2 km
* 全線開通：2022年9月

この区間も一般道路として整備され、現道改良区間とバイパス整備区間で構成されています。開通により、旧国道313号は岡山県道や真庭市道に変更されています。

今後の計画

蒜山初和から湯原ICまでの区間は、現在のところ事業化されていません。当面は国道313号の一般道路区間を活用する方針であり、既存のバイパス道路が利用される予定です。

歴史

北条湯原道路は、1994年に地域高規格道路の計画路線に指定され、その後、各区間の事業化と開通が進められてきました。2016年には鳥取県中部地震による損傷を受けましたが、迅速な復旧作業により全線復旧しています。

道路規格

自動車専用道路区間は、第1種第3級の道路規格で設計されており、設計速度は80km/hです。一部区間は暫定2車線で供用されていますが、将来的には4車線化される予定です。一般道路区間は、2車線で車線幅員は3.25mとなっています。

休憩施設

北条湯原道路沿いには、道の駅犬挟が設置されており、ドライバーの休憩や情報収集の場として活用されています。

まとめ

北条湯原道路は、鳥取県と岡山県を結ぶ重要な道路であり、地域経済の活性化や観光振興に貢献しています。今後の延伸や改良により、更なる利便性の向上が期待されます。

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