北海道振興

北海道振興株式会社の概要と歴史

北海道振興株式会社（ほっかいどうしんこう、HOKKAIDO SHINKO Co., Ltd.）は、1949年に石鹸の原料油の製造を目的として設立された企業です。最初の社名は北海道化成であり、設立当初は化学関連の事業に力を入れていました。しかし、1959年には飲食店ビルの管理事業に進出し、社名も現在のものに変更しました。

事業の多角化と運営

新たなサービスとして、すすきの地区では飲食店ビル「グリーンビル」の運営を開始し、さらに「グリーンホテル」という名称でホテル事業にも乗り出しました。この時期、企業は着実に成長し、地域経済にも貢献していました。

特に1973年には札幌証券取引所に上場し、企業の成長を更に加速させました。しかし、バブル経済の影響を受けたいくつかの無謀な投資が企業の財務状況に深刻な影響を及ぼすことになります。函館市において約85億円を投じたテーマパークの建設は、不運にも挫折という結果を迎えました。その後、リゾートホテル事業にも参入しましたが、業績は低迷。この結果、約170億円もの債務超過に陥り、2003年には経営破綻に至りました。

経営再建と事業の再編

経営破綻後、北海道振興は再建の道を選び、裁判所に民事再生法の適用を申請しました。この申請により事業の再編が行われ、2012年にはホテル事業から完全に撤退し、現在は主に不動産賃貸業を中心に運営を行っています。

現在の主な事業内容

現在、北海道振興株式会社は不動産（ビル）の賃貸業をメインとし、以下の物件を管理しています。

• - グリーンビル：飲食店ビル及びオフィスビルで、複数の棟（No.1〜11）が存在します。
• - サイバーシティビル：こちらも飲食店ビルとして利用されています。
• - 駐車場の経営も行っており、地域の交通利便性向上に貢献しています。

過去の事業と影響

かつてはホテル事業が重要な収益源でした。特に、1987年に開業した「グリーンホテル札幌」は、地域内で人気のあるシティホテルとして知られていましたが、2004年にアパホテルに売却され、名称が変更されました。また、ススキノグリーンホテルもビジネスホテルチェーンとして広く知られていましたが、こちらも2012年にアパホテルに移行しました。

リゾートホテルについても、いくつかの宿泊施設が地域の観光業に寄与していましたが、売却や閉館が相次ぐことにより、その運営を手放すこととなりました。ホテル緑館系列のいくつかは新たなオーナーに引き継がれ、名称変更が行なわれました。これにより、地域観光の在り方も変化したと言えるでしょう。

総括

北海道振興株式会社は、設立以来の歴史を通じて多くの変遷を経て、現在は不動産業を中心にビジネスを展開しています。過去の栄光と挫折を乗り越えたこの企業は、地域経済への影響力を改めて感じさせる存在として、今後の展開にも期待が寄せられています。

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