北海道札幌北陵高等学校

北海道札幌北陵高等学校（ほっかいどうさっぽろほくりょうこうとうがっこう）は、北海道札幌市北区屯田に位置する公立（道立）の高等学校です。1972年（昭和47年）に創立され、全日制の普通科を設置しています。

概要

本校は1972年、札幌市立中央中学校の旧一条校舎を仮校舎としてその歴史を開始しました。その後、1974年には現在の校地へ移転し、学習環境を整備してきました。2022年度には生徒の制服がリニューアルされるなど、時代の変化に合わせた取り組みも行われています。各学年の定員は320名です。

教育においては、生徒一人ひとりの進路実現を重視しており、卒業生の8割以上が大学へ進学するなど、四年制大学への進学実績が高いことが特色です。特に国公立大学への合格者数は多く、令和5年度には90名を超える生徒が合格を勝ち取っています。

教育方針・目標

本校は、変化する社会に対応できる人材の育成を目指し、教育目標や校訓を定めています。

2019年3月からは、「自己を開く」「知を啓く」「未来を拓く」という3つの新たな教育目標が掲げられています。これは、他者との交流を通じて自己を成長させる姿勢、先人の知識から学び視野を広げる姿勢、そして新時代の担い手として社会に貢献する道を探求する姿勢を育むことを目指しています。

また、校訓として「自立」「敬愛」「進取」が制定されています。自立は自己責任を自覚し、自己を確立すること。敬愛は他者への思いやりを持ち、自己中心性を克服すること。進取は常に前向きに取り組み、自己向上を怠らない努力を意味します。

教育内容

授業は1コマあたり55分で、1日に6コマ実施される体制を採用しています。芸術科目では音楽、美術、書道の中から一つを選択履修できます。理科の選択科目においては、地学は開講されていません。体育の武道では柔道が必修科目となっています。冬季のスキー学習や夏季の水泳学習は実施されていません。

生徒は、自身の将来の希望進路に合わせて、学習の類型（コース）を選択することができます。かつては理科3科目を必要とする医学部志望者向けの「メディカルコース（医II）」が設置されていましたが、希望者が少数となったため、現在は事実上廃止されています。

沿革

本校の設立は1971年11月の北海道教育委員会による高等学校開設要綱の発表に始まります。同年12月には正式に校名が決定されました。翌1972年3月には校旗、校章、制服のデザインが決定し、4月には開校式と第1回入学式が仮校舎にて挙行されました。現在の校舎が完成し、移転したのは1974年11月です。1981年7月に校訓が制定され、同年10月には創立10周年記念式典が開催されました。以降、1991年の20周年、2001年の30周年といった節目の式典が行われています。教育制度の変更として、1997年4月には2期制が導入されました。制服については、2002年4月に全体的な改定が行われたほか、2011年、2017年にも一部デザイン変更が実施されています。教育目標は2019年3月に改定されています。

施設・環境

広大な敷地内には、野球場、ソフトボール場、サッカー場（1面）、300m陸上トラックを備えたグラウンドがあります。テニスコートは4面設置されており、屋外には弓道場も整備されています。体育施設としては、第1・第2体育館、柔道などの授業や部活動に使用される格技場「陵道館」があります。特別教室としては、家庭科室、美術室、書道室、茶道室、音楽室など、専門的な学習に対応した設備が充実しています。このほか、トレーニング室、図書室、放送室、進路指導室（自習室としても利用可）などが生徒の学習・活動をサポートしています。生徒ホールには購買が設置されており、平日の日中のみ営業しています。また、自動販売機（飲料）は常時利用可能です。学食は設置されていません。

部活動

生徒の多様な関心に応えるため、体育系、文化系、外局の各分野で様々な部活動や同好会が活動しています（2011年度時点で体育系22、文化系11、外局3）。生徒は自身の興味や特技に応じて活動に参加し、人間的な成長や豊かな高校生活を送っています。

年間行事

年間を通じて様々な行事が企画・実施され、学校生活に彩りを添えています。4月には始業式、入学式に始まり、新入生向けの宿泊研修などが行われます。6月には遠足や前期中間考査、7月には学校祭が開催されます。夏休み期間には夏期講習などが実施されます。8月には体育大会が開催され、9月には前期期末考査と終業式を迎えます。10月からは後期が始まり、見学旅行などの行事が行われます。このほか、定期的な考査や冬期・春期講習など、学習活動を支える行事も数多く実施されています。（2016年度の主な行事実績に基づく）

著名な出身者

様々な分野で活躍する著名な卒業生を輩出しています。俳優の武田真治（1年生修了時転校）、音楽家の伊戸のりお氏やDAISHI DANCE氏、作家の乾ルカ氏や岡田敦氏、漫画家のすぎむらしんいち氏、ピアニストの外山啓介氏、実業界からは出前館社長の藤井英雄氏などが挙げられます。また、政治分野では勝部賢志氏、横山信一氏といった国会議員を輩出しています。

アクセス

本校へのアクセスは、主に公共交通機関であるバスが利用されます。北海道中央バスの「北陵高校前」停留所が最寄りとなります。この停留所は、地下鉄麻生駅や栄町駅、JR札幌駅北口、札幌ターミナル、石狩市役所方面など、市内各地や周辺地域から路線バスで結ばれており、比較的アクセスしやすい立地となっています。

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