北海道立野幌総合運動公園

北海道立野幌総合運動公園（ほっかいどうりつのっぽろそうごううんどうこうえん）は、北海道江別市に位置する広大な敷地を持つ総合運動公園です。

概要

この公園は、北海道江別市の西部に広がっており、総面積は約64.1ヘクタールにも及びます。地理的には、北海道の中心都市である札幌市中心部から東へ約15キロメートル、また江別市の市街地からは約5キロメートルという距離にあり、比較的容易にアクセスが可能です。公園の周囲は豊かな自然に恵まれており、広大な道立自然公園野幌森林公園や江別市森林キャンプ場と隣り合っています。

野幌総合運動公園の整備は、1989年に北海道で開催された第44回国民体育大会、通称「はまなす国体」を契機に進められました。特に、この国体の主要な競技会場の一つとして位置づけられたことから、各種スポーツ施設が集中的に整備されました。現在では、多種多様な運動施設が園内に配置されており、北海道におけるスポーツ振興の中核を担う施設として、多くの道民に利用されています。

歴史

公園の建設は、「はまなす国体」の開催に向けた動きの中で本格化しました。最初に完成したのは1985年のホッケー場（人工芝）です。続いて1986年には、屋内プールを備えたプール棟と、屋外のテニスコートが整備されました。主要な屋内競技施設となる総合体育館は1988年に竣工しました。そして、国体が開催された1989年には、軟式野球場と天然芝のホッケー場が完成し、これらの施設を舞台に「はまなす国体」の様々な競技が実施されました。

国体終了後も施設の拡充は続けられ、1991年には硬式野球場と、遠方からの利用者のための合宿所が完成しました。さらに1993年には陸上競技場が整備され、これにより、公園の主要なスポーツ施設群がほぼ完成し、現在の姿となりました。これらの歴史を経て、野幌総合運動公園は、競技レベルからレクリエーションまで対応できる、北海道を代表する総合運動施設としての地位を確立しました。

主な施設

公園内には、幅広いスポーツに対応した充実した施設が整備されています。

総合体育館・プール: 屋内でのスポーツ活動や水泳が年間を通じて利用できます。

野球場:
硬式野球場: 毎年4月下旬から10月下旬まで利用可能な屋外施設です。両翼94メートル、センター120メートルの広さがあり、内野の鉄筋コンクリート造りスタンドに500人、芝生の内外野に2,500人、合わせて3,000人を収容できます。本部席も設けられています。
軟式野球場: こちらも硬式野球場と同じく、4月下旬から10月下旬まで開場しており、主に軟式野球の試合や練習に利用されます。

テニスコート: 屋外に複数のテニスコートが整備されており、テニス愛好者に利用されています。

ラグビー場: 1989年の「はまなす国体」でラグビーフットボール競技が開催された由緒あるグラウンドです。5月上旬から10月下旬が開場期間で、144メートル×69メートルの広さを持つ芝生フィールドがA面、B面の2面あります。

ホッケー場:
ホッケー場（人工芝）: 日本ホッケー協会によって公認された競技場であり、「はまなす国体」や、近年では2023年の全国高等学校ホッケー選手権大会のメイン会場としても使用されました。4月中旬から11月下旬と比較的長く利用可能で、フィールドは110メートル×73メートルです。芝生スタンドにより1,000人を収容できます。
ホッケー場（天然芝）: 6月下旬から10月下旬に開場します。144メートル×69メートルの広大なフィールドは、ホッケーのほか、ラグビー、サッカー、ラクロスといった他の球技にも利用されています。芝生スタンドは約1,200人を収容可能です。

陸上競技場: 陸上競技全般に対応したトラックとフィールドを備え、大会や練習に利用されます。

* 合宿所: 硬式野球場のスタンド下に位置し、年末年始を除く通年で宿泊が可能です。洋室16室、和室4室を備え、最大100名まで宿泊できるため、遠征チームやスポーツ合宿の拠点として活用されています。

これらの多彩で充実した施設群が一体となることで、北海道立野幌総合運動公園は、アスリートの育成から地域住民の健康増進まで、幅広いニーズに応える重要なスポーツ振興施設となっています。

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