陸上競技場とは、
陸上競技が行われるために特別に設計された施設です。一般的には屋外に位置することが多いですが、屋内の
体育館や特設ホールでも使用されることがあります。日本では、地方自治体が運営する
陸上競技場が多く、
私立大学などが設置した専用のグラウンドも、
日本[[陸上競技連盟]]から公認を受けている場合があります。ここでは、主に屋外の
陸上競技場について詳しく説明します。
施設の構成
陸上競技場は、主に「トラック」と「フィールド」という2つのエリアで構成されています。競技が行われるトラックは周回走路で、跳躍や投擲などの種目が行われるフィールドが隣接しています。また、
陸上競技の運営に関する基本的な規定は、世界陸連が定めた「TRACK AND FIELD FACILITIES MANUAL」に準拠しています。たとえば、競技場の方位は南北軸から東西に向かって22.5度未満に設定されています。
トラックについて
陸上競技場のトラックは、標準的には400メートルの長さが求められますが、種によっては200m、250m、300mになる場合もあります。トラックは、平行な2つの直走路とこれを結ぶ半円形の曲走路から成ります。ここでは徒競走、リレー競走、
ハードル競走、障害物競走などが行われることになります。トラック内側は白い縁石で仕切られており、使用される舗装材は、
1968年のメキシコオリンピックで採用された
ポリウレタンの全天候トラックが一般的です。
レーンの配置
トラック上の各レーンは、幅が約1メートル220センチメートルで、第一種と第二種競技場では8レーンもしくは9レーンが設けられています。競技者は、幅50㎜の白いラインによって区切られたレーンを使って走る必要があります。特定のレースではセパレートコースが採用され、スタートラインはカーブしています。
障害物競走とフィールド
障害物競走において必要な設備は、第一種と第二種の競技場では必須ですが、第三種や第四種では必ずしも必要ではありません。競技場のフィールドは、跳躍や投擲競技が行われるエリアです。フィールドのデザインによって、インフィールド(内側)とアウトフィールド(外側)が区分され、特にインフィールドは
サッカーやラグビーの競技に利用されることもあります。
跳躍場と投てき場
陸上競技場では、
走高跳や
走幅跳、
三段跳、
砲丸投、
やり投などの競技が行われるために、各種専用の設備が必要です。跳躍場の地点には助走路が設けられ、競技者の競技中の動きを考慮した設計になっています。特に、
やり投の助走路は36.5メートルの直線を持ち、トラックの曲線部分を横断する形で配置されることが一般的です。
公認競技場の種類
国際
陸上競技連盟の公認競技場には、クラス1(オリンピックや世界選手権用)とクラス2(国際招待大会用)などの分類があります。日本国内の競技場についても、第一種から第四種といった区分が存在し、この分類は設備のレベルや競技の実施可能性に基づいています。公認を受けるためには、所定の検査を受ける必要があり、各競技場には5年ごとの更新が求められます。
標準の設備について
公認
陸上競技場が満たすべき設備基準には、競技ごとの必要な数の跳躍場や投てき場が含まれます。特に第一種と第二種では高い基準が求められ、国内には多くの公認競技場があります。これらの設備の整備により、各地で行われる競技大会においてスポーツが安全に実施されています。
まとめ
このように、
陸上競技場は様々な要求に応じた設計が施され、選手たちが競技を行うための最適な環境を提供しています。今後も新たな技術や設備の進化に伴い、競技場の機能や価値はさらに向上していくことでしょう。