北海道高等盲学校

北海道高等盲学校の概要と歴史

北海道高等盲学校は、北海道札幌市中央区に位置していた道立の高等盲学校です。1943年に設立された北海道札幌盲学校から1974年に独立して開校し、2015年3月末に閉校しました。その後、北海道札幌視覚支援学校に統合されました。

特徴と教育内容

この学校は、全国的に見ても数少ない高等部単独の盲学校であり、寄宿舎も併設していました。教育は、個々の目の障害に応じた支援を提供することに特化し、普通科と重複障がい学級に分かれて多様な学生に対応していました。普通科では、高等学校のカリキュラムに則った教育を行い、重複障がい学級では視覚障害と他の障害を持つ生徒への特別な教育が提供されていました。さらに、専攻科では、保健理療科と理療科が設けられ、あんまマッサージ指圧師やはり師、きゅう師の資格取得を目指す職業教育も行われていました。

また、附属の理療研修センターが設置され、一般向けにあん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅうといった治療も行っていました。このような取り組みは、生徒だけでなく地域の人々にも幅広く利用されていました。

歴史の詳細

北海道高等盲学校は1943年7月15日に北海道立盲学校として開校し、1950年には北海道札幌盲学校に改称。その後1974年には高等部が分離され、独立して北海道高等盲学校が設立されました。分かれてから41年間、この学校は多くの生徒に教育の機会を提供し続けてきました。

1994年には、附属理療研修センターが開所し、更に教育の幅を広げました。しかし、時代の流れや教育環境の変化に伴い、2015年3月31日に学校は閉校し、北海道札幌視覚支援学校に統合されました。

校章と象徴

校章には「明朗・友愛・健康・忍耐」の四つのキーワードが掲げられています。また、校章のデザインは、北海道の地形図を背景に太陽を表現し、「高」という文字と、校名の英語表記に基づく頭文字「H・B・H・S」を組み合わせた意義深いものとなっていました。

アクセスと周辺環境

北海道高等盲学校の立地は、交通の便にも恵まれていました。最寄りのバス停はロープウェイ前と南17条西18丁目で、札幌市電のロープウェイ入口停留所からも徒歩圏内に位置していました。学生たちは通学の利便性を享受し、安心して教育を受けることができました。

関連情報

この学校には多くの卒業生がいますが、その中には著名な人物も存在しています。例えば、秋山和彦さんはこの学校の卒業生であり、また大泉洋さんは元校長の子息として知られています。

北海道高等盲学校は、その歴史的な役割と教育の質の高さから、多くの人々の記憶に残る存在です。教育や支援の新しい形が求められる中、その精神は新たな学校に引き継がれています。

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