北部地域 (ブラジル)

北部地域の概要

北部地域（ポルトガル語：Região Norte do Brasil）は、ブラジルの北西部に位置し、国内でも特に広大な面積を誇るエリアです。面積は約385万3677平方キロメートルに及び、ブラジル全土の45.3%を占めています。この地域には、アクレ州、アマゾナス州、アマパ州、トカンティンス州、パラー州、ロライマ州、ロンドニア州の7つの州が含まれます。2016年の人口は約1770万7783人で、全国の人口の約8.6%を占め、5地域中では4位とされています。

地理的特徴

北部の大部分は、世界最大の熱帯雨林であるアマゾン熱帯雨林に覆われています。この地域は、地球上で最も生物多様性に富んだ場所の一つであり、数えきれないほどの動植物種が生息しています。アマゾンの豊かな自然環境は、観光の魅力となっていると同時に、地域住民の生活にも密接に関連しています。

主要都市

この地域には、複数の都市が存在しますが、特に注目すべきは以下の主要都市です。

• - マナウス（アマゾナス州州都）：208万3780人
• - ベレン（パラー州州都）：143万3670人
• - アナニンデウア：50万9580人
• - ポルト・ヴェーリョ（ロンドニア州州都）：46万6130人
• - マカパ（アマパー州州都）：44万5630人
• - リオ・ブランコ（アクレ州州都）：34万6210人
• - ボア・ヴィスタ（ロライマ州州都）：31万8940人
• - パルマス（トカンティンス州州都）：27万1780人

他にも、サンタレンやマラバといった人口数十万人の都市も存在し、地域ごとの文化や経済の中心地となっています。

人口構成

北部地域には、先住民であるインディオと、彼らとヨーロッパ系の混血であるカボクロが多数住んでいます。ヨーロッパ系の住民の多くはポルトガル、フランス、スペインの出身で、近年では南部や南東部からの移民も増加しています。20世紀中には、北東部からの移民がアマゾナス州やアクレ州のゴム農園で働くためにやって来ました。

人口の人種構成は、混血（褐色人種）が68.7%、白人が23.9%、アフリカ系ブラジル人が6.2%、先住民が0.7%、アジア系ブラジル人が0.49%を占めています。

経済活動

北部地域の経済は主に農業に依存しており、ラテックスやアサイーなどの特産物があります。また、鉱業も重要な産業で、パラー州のカラハス山脈では金、宝石、錫石、錫が採掘されており、アマパー州のナヴィオ山脈では鉄やマンガンが採取されています。

言語および教育

公用語はポルトガル語で、主に小学校で教えられています。一部の高校では英語やスペイン語も教科されています。また、地域内には多くの大学があります。

• - アクレ連邦大学（UFAC）
• - アマゾナス州立大学（UEA）
• - アマゾナス連邦大学（UFAM）
• - アマゾニア大学（UNAMA）
• - アマパ－連邦大学（UNIFAP）
• - トカンティンス連邦大学（UFT）
• - パラー州立大学（UEPA）
• - パラー連邦大学（UFPA）
• - ロライマ連邦大学（UFRR）
• - ロンドニア連邦大学（UNIR）

交通機関

交通は陸路、水路、空路が発展しています。例えば、アマゾン横断高速道路は陸路の重要な経路であり、河川交通も盛んです。空路では、ベレンのヴァウ＝デ＝カンス国際空港やマナウスのエドゥアルド・ゴメス国際空港が主要な空港です。


北部地域は、その豊かな自然環境と多文化的背景から、ブラジルの中でも特異な存在感を放っています。

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