北都銀行

株式会社北都銀行について

株式会社北都銀行（The Hokuto Bank, Ltd.）は、秋田県秋田市に本店を構える地方銀行です。1895年に増田銀行として設立され、1922年に羽後銀行に改称。1993年には秋田あけぼの銀行との合併を経て、現在の北都銀行が始まりました。

この銀行は、地元の中小企業や個人事業主に対する資金提供や経営相談を重視し、地域経済の活性化に向けたさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。プロジェクトファイナンスへの注力が特筆され、2014年には石狩市の風力発電事業にシンジケートローンを組成し、さらに2015年には木質バイオマス発電所の資金調達も手掛けました。また、女性行員の登用に積極的で、2015年には内閣府から内閣総理大臣賞を受賞しています。

歴史の背景

北都銀行が誕生する前の1992年時点では、秋田県内には秋田銀行、羽後銀行、秋田あけぼの銀行という三つの主要な銀行が存在し、秋田銀行が圧倒的な資金量を誇る“一強二弱”の状態でした。羽後銀行は100周年を迎えるにあたり、規模の拡大が急務とされていました。一方、秋田あけぼの銀行もコンピュータ投資のために資金規模を拡大する必要があり、この2つの銀行の合併は両行にとっての大きな誘因となります。1993年4月1日に合併が実現し、北都銀行が発足しました。

経営の苦難

しかし、その後の経済状況は厳しく、特に1996年から始まった金融ビッグバンの影響により、北都銀行は経営難に直面しました。2003年には53店舗の統廃合と人数削減を行いましたが、これでも赤字が続き、金融庁から業務改善命令を受ける事態となりました。さらには、部門での不正や経営者の責任追及など、経営が大きく揺らぎました。

フィデアホールディングス傘下への移行

このような中、北都銀行は資本強化を実現するために、みずほフィナンシャルグループとの連携を模索し、荘内銀行との提携を経てフィデアホールディングス傘下に入る道を選びました。2010年には公的資金が注入され、以後は業務効率化を進め、中小企業向けの貸出の増加を図るなど着実な回復を目指しました。

2023年には、運営の健全性が確保できると判断され、公的資金の完済を実現しました。

合併構想と今後の展望

2024年には、荘内銀行との合併に向けた準備が進められる予定であり、地域経済へのさらなる貢献が期待されています。北都銀行は、秋田県内では横手市やにかほ市の指定金融機関となっており、地域に密着したサービスを提供し続けています。今後、持続的な成長を目指し、新たな戦略を展開していく方針です。

銀行の歴史は多彩であり、地域経済への貢献が高く評価されています。北都銀行はこれからも秋田県において重要な企業として存在し続けることでしょう。

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