北野重雄

北野重雄

北野重雄（きたの しげお、1903年4月29日 - 1990年3月16日）は、昭和期の日本の官僚、政治家であり、群馬県知事を務めました。勲一等瑞宝章を受章し、従三位に叙せられています。

経歴

群馬県出身の北野重雄は、東京帝国大学を卒業後、商工省に入省しました。戦時中は軍需省大臣官房文書課長兼軍需省書記官、同省燃料局石炭部長、商工省鉱山局長などを歴任し、国の重要政策に深く関与しました。

1946年（昭和21年）には官選で群馬県知事に任命され、戦後の復興期における県政を担いました。翌1947年には、公選による最初の群馬県知事選挙に当選し、引き続き県政を主導しました。しかし、軍が所有していたコーヒー豆を業者に不当に払い下げたとされる群馬コーヒー事件が発覚し、その責任を問われる形で1948年に知事を辞職しました。

1952年、北野は再び知事選に立候補し、現職の伊能芳雄知事を破って返り咲きを果たします。しかし、県議会との対立が激化し、県政運営は困難を極めました。その結果、1956年の知事選挙への立候補を断念し、政界を引退しました。

知事退任後は、商工組合中央金庫の理事長（1958年 - 1967年）を務め、中小企業の育成と発展に尽力しました。1990年3月16日に86歳で死去しています。

栄典

1942年（昭和17年）12月28日 - 満州国：建国神廟創建祈念章

主な著作・論文

「軍需省及び軍需会社法」高山書院
「過大都市抑制と工業配置統制」都市問題　第31巻第2号（1940年）

関連項目

小寺弘之
中曽根康弘
中曽根弘文

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