十三道制

十三道制の概要

十三道制（じゅうさんどうせい）は、1896年8月から実施された李氏朝鮮における地方行政区画の一つです。この制度は、1896年（建陽元年・高宗33年）の8月4日に発表された勅令第36号「地方制度官制改正に関する件」に基づいて導入され、前年に導入された二十三府制を取り消し、広域の行政区分として道を再構成したものです。

実施背景

李氏朝鮮では、地方の行政を効率的に行う必要性が高まり、全国を適切に管理するための新しい制度が求められていました。そこで、従来の二十三府制を廃止し、朝鮮全土を13の道として再編成することが決定されました。この新たな区画制度は、後の日本の統治時代における行政区画にも影響を与えました。

十三道の構成

新たに設けられた13道は、以下のように構成されています：
1. 京畿道
2. 忠清北道
3. 忠清南道
4. 全羅北道
5. 全羅南道
6. 慶尚北道
7. 慶尚南道
8. 黄海道
9. 平安南道
10. 平安北道
11. 江原道
12. 咸鏡南道
13. 咸鏡北道

これに伴い、行政区画としては8府、1牧、332郡に細分化されました。これにより、中央から地方へ効果的に地方行政が施行できる体制が整いました。

行政区画の変遷

13道制が導入された後も、下位行政区画の統廃合は後の時代まで続きました。ただし、この13道という基本的な枠組みは、日本統治時代にもそのままの形で残り、朝鮮の行政区画として継承されることになりました。結果として、日本統治下においても各道は今も強い影響力を持ち、地域の行政が管理されることとなりました。

終わりに

十三道制は、李氏朝鮮の地方行政の重要な柱であったことがわかります。この制度は、後に続く様々な行政区画の基盤ともなり、朝鮮の歴史的な背景を理解する上で欠かせない要素となっています。現代の大韓民国や朝鮮民主主義人民共和国における地方行政区画にもその影響が見受けられ、歴史の流れの中で重要な一歩であったと言えるでしょう。

参考

13道制に関する資料や詳細は、ウィキソース（朝鮮語版）に記載のある高宗実録を参照して確認できます。また、関連項目として朝鮮八道や二十三府制についても調査することをお勧めします。

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