十味敗毒湯

十味敗毒湯（じゅうみはいどくとう）

十味敗毒湯は、化膿性の皮膚疾患や湿疹などに用いられる漢方薬です。江戸時代の医学者、華岡青洲によって『瘍科方筌』（ようかほうせん）に基づいて創られました。現在では、医療用医薬品と一般用医薬品（OTC）として広く利用されています。

概要

この漢方薬は、皮膚に赤みがあり、時に化膿を伴うような症状に対して効果を発揮します。具体的には、以下のような症状や疾患に用いられます。

化膿性皮膚疾患
急性皮膚疾患の初期
蕁麻疹
急性湿疹
水虫

これらの症状は、体力中等度の人に現れやすいとされています。

効果・効能

十味敗毒湯は、体力中等度で、皮膚に発赤があり、時に化膿するような状態に対して、以下の効果・効能が期待できます。

化膿性皮膚疾患の改善
急性皮膚疾患の初期症状の緩和
蕁麻疹の症状緩和
急性湿疹の症状緩和
水虫の症状緩和

組成

十味敗毒湯は、以下の生薬から構成されています。

柴胡（さいこ）
桔梗（ききょう）
川芎（せんきゅう）
茯苓（ぶくりょう）
連翹（れんぎょう）
桜皮（おうひ）
防風（ぼうふう）
独活（ドクカツ）
甘草（かんぞう）
荊芥（けいがい）
生姜（しょうきょう）

これらの生薬が相互に作用し、効果を発揮します。

副作用

十味敗毒湯を使用する際には、副作用に注意する必要があります。重大な副作用としては、以下のものが報告されています。

偽アルドステロン症：血圧上昇、むくみ、体重増加などが現れることがあります。
ミオパシー：筋肉痛、脱力感などが現れることがあります。

これらの症状が現れた場合は、直ちに医師または薬剤師に相談してください。

使用上の注意

十味敗毒湯を使用する際には、以下の点に注意してください。

医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
他の薬剤との併用については、医師または薬剤師に相談してください。
妊娠中または授乳中の方、高齢者、小児は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。
副作用が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

関連人物

華岡青洲：十味敗毒湯を創製した江戸時代の医学者です。

まとめ

十味敗毒湯は、化膿性の皮膚疾患や湿疹などに効果的な漢方薬です。しかし、副作用のリスクもあるため、使用する際には医師または薬剤師の指示に従い、注意して服用することが重要です。

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