十和田南線

十和田南線について

十和田南線（とわだなんせん）は、以前、秋田県鹿角市と青森県上北郡十和田湖町（現在の十和田市）を結ぶ、JRバス東北の自動車路線でした。本記事では、この路線の概要やその歴史、並行するバスサービスについて詳しく説明します。

十和田南線の概要

このバス路線は1934年8月5日に開設され、最初は青森から休屋、和井内間の約80kmを結ぶ、省営バス十和田線が前身となりました。この路線開設の背景には、政府が観光事業を推進する方針を打ち出したことがあります。1935年にはさらに和井内から毛馬内までの30kmが延長され、同年に青森自動車所の支所も設立されました。

第二次世界大戦中は運行が休止されていましたが、戦後に復活し、1952年には大湯温泉と陸中花輪を結ぶ新たな路線も開通しました。また、1961年からは大館と十和田湖を直通する便が加わりました。

1970年には、「とわだこ号」と呼ばれるバス指定券制度が導入され、1982年には東北新幹線の開業とともに、高速バスが運行されることになりました。一般路線も大館・十和田南から十和田湖へのアクセスを重視しましたが、観光客が減少し、2003年に路線は廃止され、十和田南営業所も閉鎖されました。その後、路線を引き継いだ秋北バスでも、2015年までに運行が終了しました。

運行経路

十和田南線の主な経路は、十和田南駅から毛馬内町を経由し、大湯温泉、四ノ岱、中滝、発荷峠を通り、和井内、十和田ホテル前、最終的に十和田湖へ至る形をとっていました。これにより、地元の観光地や温泉地へのアクセスが確保されていました。

主な沿革

• - 1934年：休屋（現・十和田湖）～和井内間が開業。
• - 1935年：和井内～毛馬内間の第二期がスタート。
• - 1961年：十和田南駅～大館駅間に便が運行開始。
• - 1982年：東北新幹線の開業に伴い、高速バスがスタート。
• - 2003年：JRバス十和田南線が廃止。

高速バス「とわだこ号」

とわだこ号は、かつて盛岡市と十和田湖を結んでいた季節運行の高速バスでした。1982年の東北新幹線開業をきっかけに運行を開始し、様々なバス会社が共同で運行していました。初期は好調でしたが、1990年代には減便が始まり、最終的には2009年に運行が中止されました。

運行経路と利用状況

主な経路は盛岡駅西口から湯瀬、花輪、大湯温泉、和井内を経て十和田湖までが含まれていました。また、運賃は各停留所ごとに設定されており、利用客に便利な選択肢を提供していました。

まとめ

十和田南線は観光地へのアクセスを提供し、地域の交通機関として多くの人々に利用されてきましたが、時代の変化や利用者の減少といった影響を受け、様々な歴史を経て現在に至っています。今後も地域における交通の要として、観光業界との連携が期待されるでしょう。

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