千島和憲

千島 和憲（ちしま かずのり）

日本の元ラグビー選手である千島 和憲氏は、1988年8月3日に青森県でこの世に生を受けました。プロップ（PR）として、現役時代はスクラムの最前線でその強靭な肉体を活かしたプレーを見せました。身長181センチ、体重110キログラムという堂々たる体格は、まさにプロップというポジションに相応しいものでした。チームメイトやファンからは「チッシー」や「チシ」といった愛称で親しまれていました。

ラグビーというスポーツとの出会いは、彼が16歳の時のことでした。高校から本格的にラグビーに取り組み始め、地元の青森県立青森工業高等学校で才能を開花させました。2007年に高校を卒業する際には、後の日本代表選手となる三上正貴氏が同級生として共に学んでいました。

高校卒業後、千島氏はさらなる飛躍を目指し、東海大学体育会ラグビーフットボール部へと進学しました。大学での4年間は、選手としての技術やフィジカルを磨き上げる貴重な時間となりました。この時期のチームには、後に日本代表として世界の舞台で活躍するリーチマイケル氏や木津武士氏、そして森川海斗氏といった錚々たる顔ぶれの選手たちが同期として在籍しており、彼らと共に切磋琢磨することで自身のレベルを高めていきました。高校時代からの同級生である三上正貴氏も同じ大学でラグビーを続け、再びチームメイトとなりました。

東海大学を卒業した2011年、千島氏は当時三洋電機ワイルドナイツとして知られ、現在はパナソニック ワイルドナイツとして活動しているチームへ入団しました。日本ラグビーのトップカテゴリーであるジャパンラグビートップリーグに所属する強豪チームでの挑戦が始まりました。レベルの高い環境で、プロップとしてチームに貢献することを目指しました。

トップリーグの公式戦デビューは、チーム加入から3年後のことでした。2014年度シーズンのジャパンラグビートップリーグ2nd、第5節の試合です。2014年12月28日に行われたこの一戦、相手は強豪サントリーサンゴリアスでした。この試合に途中出場した千島氏は、念願のトップリーグ公式戦の舞台に初めて立つこととなりました。厳しいスクラムなど、プロップとしての役割をしっかりと果たし、チームの一員として奮闘しました。

また、千島氏は過去に関東代表に選出された経験も持ち合わせています。これは、日頃のパフォーマンスが高く評価された証であり、選手としての確かな実力と地域ラグビーへの貢献が認められた結果と言えるでしょう。

プロラグビー選手として、三洋電機/パナソニック ワイルドナイツで数シーズンにわたりプレーした後、千島和憲氏は2018年をもって現役を引退することを決めました。力強いプレーでチームを支え続けた彼のキャリアは、16歳からラグビーを始め、高校、大学、そしてトップリーグというステップを着実に上り詰めた努力の賜物と言えるでしょう。

現役引退後も、ラグビーを通じて培った経験や知識は、形を変えて社会に還元されていくことでしょう。千島和憲氏の名前は、彼が歩んだラグビーの軌跡と共に、日本のラグビー史にその名を刻んでいます。

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