千春子

テレビドラマ『千春子』の概要

TBSの「ポーラテレビ小説」枠で1983年10月3日から1984年3月30日まで放送された連続テレビドラマ『千春子』は、全130話から成る作品です。本作は「ポーラテレビ小説」シリーズの第31作目であり、ポーラ化粧品が単独スポンサーを降りることから、この枠での最終作となりました。

物語の背景と時代設定

本作は、大正から昭和前期にかけての金沢を舞台にしています。ヒロインの千春子は、初恋から不倫の恋に至るまでの情熱的な人生を描いた一代記ドラマです。主人公には貝谷バレエ団に所属する現役のバレリーナ、永光基乃が選ばれました。

放送と地域

初めは福島テレビで遅れネットとして放送されましたが、第39話の後にはテレビユー福島に切り替わりました。また、他の日本テレビ系列の局、例えば秋田放送や山形放送などは本作の終了とともに「ポーラテレビ小説」のネットを打ち切りました。

主なキャラクターとキャスト

物語は、大正元年の金沢に住む薬種商の黒木屋一家を中心に進行します。こちらには二人の娘がいます。姉の千秋は、気品あり、成績優秀で良縁の話も多いしっかり者です。対照的に、妹の千春子はお茶目で直情的な性格であり、両親からは心配の種とされています。

千春子はある日、街中で第四高等学校の学生・佐伯から恋文をもらったことから初恋が始まるのです。しかし、姉の千秋には、温泉旅館の息子との縁談が持ち込まれていました。経営難に悩む家族はその縁談を進めようとしますが、千秋は見合いの当日、千春子と共に芝居を打って反発し、破談となってしまいます。その後、温泉宿の女将であるまさは、明るく元気な千春子に嫁に来てほしいと申し出ることになります。

ドラマの制作と音楽

脚本を担当したのは重森孝子で、演出は大岡進、清弘誠、鈴木利正、松田幸雄という腕の立つスタッフが集まりました。音楽は佐藤允彦が担当し、主題歌「夢の淵に」は岸田智史が作曲・歌唱を手掛けています。

学校生活や恋愛、人間関係を通じて、千春子がどう成長していくのかを描く『千春子』は、視聴者の心に響く感動的な作品となりました。時代背景を感じさせるドラマは、多くの人々の心に残ったことでしょう。

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