千本資俊

千本 資俊（せんぼん すけとし）

千本資俊は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活動した武将であり、那須氏の家臣として知られています。彼は那須氏の庶流に位置し、千本氏の出身です。資俊の父は千本資次であり、彼の家系は那須氏の家臣団、特に那須七騎に名を連ねる重要な存在でした。

生涯の始まり

資俊は、初めて歴史に登場した1560年代前半、那須氏本家に忠誠を誓いながらも、厳しい運命に翻弄されることとなります。天文20年（1551年）、彼は下野宇都宮氏の家臣である芳賀高定の企みの犠牲となります。高定は資俊を巧妙に利用して主君の那須高資を千本城に誘い出し、そこで高資は命を奪われます。これにより、資俊は一時的に那須氏から追放されることとなりますが、高資の死後、当主に就いた那須資胤の許しを得て再び仕官の道を歩むことになります。

帰参後、資俊は資胤の信任を得てその側近として権力を振るうようになりました。特に、彼は資胤を支える忠実な部下として知られ、同時期に起こった内紛には加わらず、忠義を貫き通しました。

戦の勝利

永禄9年（1566年）、資俊は治部内山の戦いにおいて大いに奮闘します。この戦いでは、佐竹氏の家臣である佐竹義堅や、大関高増ら下那須衆、さらには宇都宮氏の援軍を加えた合計3,300人に及ぶ連合軍が攻めてきました。しかし、資俊は数において劣勢にもかかわらず、見事な戦術で連合軍を撃破し、義堅を生け捕りにして撤退させるという偉業を達成しました。この戦闘は彼の武勇を証明するものであり、資俊の名は広まりました。

反感と最期

資俊の運命は、彼の主君である資胤の死後に大きく変化します。大関高増の娘と当主・資政が離縁したことで大関氏の反感を買うこととなり、これにより資俊の立場は脅かされます。天正13年（1585年）の12月8日、資俊は高増と大田原綱清に誘い出され、そこに待ち構えていた彼らによって命を落としました。享年67という晩年は、悲劇的な終焉を迎えることとなりました。

彼の生涯は、忠義や謀略が渦巻く戦国時代の厳しい現実を反映しており、その業績は後世に語り継がれるものとなっています。千本資俊は、戦の中で名も知られた武将として、多くの人々に記憶され続けています。

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