千歳市立向陽台中学校

千歳市立向陽台中学校（ちとせしりつこうようだいちゅうがっこう）は、北海道千歳市若草に所在する公立中学校です。地域の教育機関として、多くの生徒たちが日々学んでいます。

沿革

本校の歴史は、1986年3月に真町中学校からの分離が決定されたことに始まります。同年12月には新しい学校名が「向陽台中学校」と正式に決定されました。そして、1987年 4月1日、真町中学校から独立する形で、生徒273名、7学級をもって千歳市立向陽台中学校が開校しました。開校から間もない同年6月には、学校の象徴である校章が制定されています。

開校後、生徒数は増加傾向を示しました。これに対応するため、1990年2月には校舎の増築工事が完成しました。この増築により、普通教室4室に加え、職員室、保健室、特別教室2室などが拡充されました。さらに、1996年から1998年にかけても生徒数の増加は続き、教室不足が深刻化しました。これに対応するため、校舎内の空間を有効活用する改修が行われ、1996年に3階ホールが、翌1997年には2階ホールがそれぞれ普通教室へと改築されました。また、1998年には相談室が3室に改築され、生徒へのケア体制も強化されています。

学校の歌となる校歌は、開校翌年の1988年に制定されました。作詞は戎屋健一氏、作曲は黒木敬二氏が手掛けています。同年には体育館も完成し、教育環境の整備が進められました。技術科棟の増築工事は1992年に完成しています。

学校の教育方針を示す学校教育目標は、2001年に改訂され、現代社会に対応したより明確な目標が掲げられました。近年では、2009年度および2010年度に大規模な校舎改修工事が実施され、施設の老朽化対策や機能向上が図られました。

教育目標

本校では、未来を担う生徒たちの育成を目指し、以下の五つの教育目標を掲げています。

知性を磨き、創造的な発想を持つ人
幅広い人間関係を築き、他者と協力できる人
高い理想を持ち、目標達成のために努力を惜しまない人
気高く、困難にも強く立ち向かえる精神力を持つ人
* 自ら進んで新たな道を切り拓く挑戦心を持つ人

これらの目標は、生徒一人ひとりが社会で活躍するための基盤となる資質や能力を育むことを目指しています。

学校行事

向陽台中学校では、一年を通じて生徒たちの成長を促す様々な学校行事が企画・実施されています。

学年の始まりである4月には、前期始業式や入学式が行われ、新入生を迎えます。3年生は進路に関わる修学旅行に出かけ、貴重な経験を積みます。5月には、地域貢献活動として花壇への苗植えを行うほか、スポーツを通して交流を深める「向中フェス（スポーツの集い）」が開催されます。6月には学期最初の定期テストが実施され、2年生は宿泊学習で集団行動や自然体験を通して学びます。7月には1年生の校外学習が行われ、夏休みに入ります。

9月には第2回定期テストがあり、3年生は実力診断のための学力テストAに臨みます。10月は文化的な活動が盛んになり、「向中フェス（文化の集い）」が開催されるほか、冬に向けた花壇の撤去作業が行われます。3年生は学力テストBを受け、前期の終業式と秋休みを経て、後期が始まります。11月は各学年で学力テストや定期テストが実施され、保護者懇談会も開かれます。12月には3年生の第3回定期テストがあり、冬休みに入ります。年明けの2月には再び学力テストや定期テスト、そして北海道ならではのスキー学習（1・2年）が実施されます。年度の締めくくりとなる3月には、卒業式で3年生を送り出し、修了式を迎えて学年末休みとなります。

部活動

生徒たちは、日々の学習活動に加えて、様々な部活動に参加し、体力や技能の向上、そして豊かな人間性を育んでいます。

体育部には、野球部、男子・女子バスケットボール部、男子・女子バレーボール部、男子・女子バドミントン部があります。それぞれの部活動で、目標に向かって日々練習に励んでいます。

文化部は、芸術部として活動しています。芸術部内には、書道、美術、合唱の分野があり、生徒たちは各自の興味や才能を伸ばしています。

また、部活動には属さずとも、個人的な活動で顕著な成績を収める生徒もいます。過去には、水泳で全国中学校体育大会に出場（2013年）したり、スケートで全国中学校体育大会に複数回出場（2014年〜2016年）したり、空手で全国中学生空手道選手権大会に出場（2019年）するなど、全国レベルで活躍した生徒も輩出しています。

通学区域と出身小学校

本校の主な通学区域は、千歳市内の里美、白樺、柏陽、福住、文京、若草の各地区、および泉沢地区の一部です。これらの地域に居住する生徒たちが通学しています。多くの生徒は、地域の小学校である千歳市立向陽台小学校または千歳市立泉沢小学校から進学しています。

交通アクセス

公共交通機関を利用して本校へ通学・来校する場合、千歳相互観光バスの「近隣グランド前」停留所が最寄りとなります。この停留所からは、徒歩およそ3分で学校に到着します。

著名な出身者

本校からは、各分野で活躍する人材が輩出されています。元プロサッカー選手の松本怜大氏も本校の出身者です。

千歳市立向陽台中学校は、これからも地域と共に歩み、生徒たちの健やかな成長を支援していく学校です。

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