千種村 (千葉県)

千種村（ちぐさむら）の概要

千種村は、かつて千葉県市原郡に存在した村です。現在の市原市の北部に位置し、具体的には五井地区と姉崎地区の一部に相当します。この村は、昭和の大合併の際に周辺の自治体と合併し、その歴史に幕を閉じました。

地理

千種村は市原郡の北西部に位置しており、北西側は東京湾に面していました。1916年（大正5年）の時点では、北東に五井町、東に東海村、そして南から西にかけて姉崎町と隣接していました。この地理的特徴は、村の歴史や経済活動に大きな影響を与えました。

構成

1916年（大正5年）に編纂された『千葉県市原郡誌』によると、千種村は以下の5つの区から構成されていました。

青柳（あおやぎ）
今津朝山（いまづあさやま）
柏原（かしわばら）
白塚（しらつか）
松ケ島（まつがしま）

これらの区は、いずれも町村制施行以前の旧村であり、大字として扱われていました。

歴史

町村制施行と千種村の成立

1889年（明治22年）4月1日、町村制が施行されたことにより、青柳村、今津朝山村、柏原村、白塚村、松ヶ島村が合併し、市原郡千種村が発足しました。これにより、近代的な地方自治体としての歩みが始まりました。

昭和の大合併と千種村の消滅

1955年（昭和30年）3月30日、千種村は五井町に編入され、その歴史を終えました。この合併は、戦後の地方自治体再編の一環として行われたもので、千種村を含む多くの町村が姿を消しました。

その後の行政区画の変遷

1963年（昭和38年）5月1日、五井町、市原町、三和町、姉崎町、市津町が合併し、市原市が発足しました。この合併により、五井町も消滅し、旧千種村の領域は市原市の一部となりました。現在の市原市は、これらの合併を経て形成されたものです。

まとめ

千種村は、明治から昭和にかけて存在した市原郡の村であり、その歴史は町村制の施行から昭和の大合併による消滅まで、日本の地方自治体の変遷を象徴するものでした。現在の市原市の一部として、その痕跡は地名や歴史資料に残されています。

参考文献

市原のあゆみ
小沢治郎左衛門『上総国町村誌 第一編』1889年。NDLJP:763698。
千葉県市原郡教育会『千葉県市原郡誌』千葉県市原郡、1916年。NDLJP:951002。
『明治22年千葉県町村分合資料 七 市原郡町村分合取調』1889年。

関連項目

千葉県の廃止市町村一覧

外部リンク

『千葉県市原郡誌』第二部 町村誌「千種村」 NDLJP:951002/341
千葉県市原郡千種村 (12B0090016) - 歴史的行政区域データセットβ版

もう一度検索