千穂ヶ峯

千穂ヶ峯（ちほがみね）

和歌[[山県]]新宮市の市街地西側に位置する千穂ヶ峯は、南北に連なる山です。この山は、北側のピークが権現山（ごんげんやま、標高253m）と呼ばれ、最高地点となっています。一方、南側のピークは神倉山（かんのくらやま、標高199m）として知られ、神倉神社の所在地として有名です。

地理的特徴

千穂ヶ峯は、数値的には都市近郊の低山に分類されますが、特に熊野川に面した西側は急峻な崖となっており、険しい山の様相を呈しています。この地形は、古くから人々の信仰を集める理由の一つとなったと考えられます。

歴史

かつて千穂ヶ峯は鎮護ヶ峯（ちんごがみね）と呼ばれていました。修験者たちが修行を行う山であり、国家鎮護の祈りが捧げられた聖地であったと考えられています。山中からは経塚や経筒が発見されており、その歴史を物語っています。また、神倉山に鎮座する神倉神社は、熊野速玉大社の運営に携わった修験者の集団である神倉聖（かんのくらひじり）の本拠地でした。

登山

現在、二つのピークを結ぶ尾根道は登山道として整備されており、近畿自然歩道の一部として利用されています。この登山道は、神倉神社付近から始まり、熊野速玉大社近くの住宅地へと続いています。山上には国有林（権現山国有林）が広がり、良好な照葉樹林が残る場所も見られます。この自然豊かな環境は、登山者にとって大きな魅力となっています。

環境

千穂ヶ峯は、世界遺産である熊野速玉大社のコアゾーンおよびバッファゾーンの一部にも含まれており、その自然環境の保全が重要視されています。

参考資料

「角川日本地名大辞典」編纂委員会, 1985, 『角川日本地名大辞典 30』, pp672-673. 角川書店. ISBN 4-04-001300-X
平凡社編, 1983, 『和歌[[山県]]の地名』, 平凡社（日本歴史地名大系31）, pp.736-737.

関連情報

神倉神社
熊野速玉大社

外部リンク

国土地理院地図閲覧サービス
新宮風景林 - 近畿中国森林管理局
* 熊野速玉大社を訪ねるみち - 近畿自然歩道コース紹介

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