千葉土気緑の森工業団地

千葉土気の森工業団地



千葉土気の森工業団地（ちばとけみどりのもりこうぎょうだんち）は、千葉県千葉市緑区の南東部に位置し、市原市と隣接する大野台地区に広がる大規模な工業団地です。

概要と沿革



本工業団地は、千葉県および千葉県土地開発公社によって計画・造成され、総面積は約160ヘクタールに及びます。

当初、この団地は最先端技術の発信拠点となることを目指し、研究所専用のエリアとして開発が進められました。これは、周辺の自然環境との調和を図りつつ、高度な研究開発機能を集中させる構想に基づいたものです。

しかし、1990年代初頭のバブル経済の崩壊に伴う景気後退の影響で企業の進出が計画通りに進まず、当初の目的通りの進出率を達成することが困難となりました。この状況を受け、計画が一部見直され、現在では研究所に加え、多様な業種の工場も立地する形態へと変化しています。この変化は、団地の性格をより一般的な工業団地へと変えることとなりました。

立地と交通アクセス



団地の立地は、物流面において一定の優位性を持っています。千葉外房有料道路の大木戸インターチェンジが団地内に直接接続しており、首都高速道路を経由して都心部へは約1時間でアクセス可能です。この点は、都心近郊に位置する工業団地として、資材や製品の輸送において比較的恵まれた交通条件を備えていると言えます。

一方で、従業員などの「人の移動」に関しては課題が指摘されています。最寄りのJR外房線土気駅や誉田駅からは5キロメートル以上離れており、徒歩でのアクセスは現実的ではありません。これらの駅と団地を結ぶ路線バスは、土気駅北口から千葉中央バスが「緑の森工業団地線」として運行していますが、その運行本数は限られています。特に、企業の休業日である年末年始などにはバスが運休となるなど、公共交通の利便性には改善の余地が見られます。自動車通勤が中心となっているのが現状です。

団地内には、団地関係者の通勤を支える千葉中央バスの大野台営業所も置かれています。

周辺環境



工業団地およびその周辺には、従業員向けの商業施設や飲食店がほとんど見られません。団地内に一軒のコンビニエンスストアが存在するのみという状況です。昼食などは各自で準備するか、自動車で周辺地域へ移動する必要があります。

進出企業



千葉土気の森工業団地には、研究施設や工場など、様々な業種の企業が進出しています。主な進出企業は以下の通りです。


これらの企業が、団地の産業活動を支えています。

周辺交通網



工業団地周辺の交通網は、主に以下の通りです。

道路




鉄道




路線バス




高速バス




関連項目



近隣には、以下のような大規模住宅地が開発され、多くの人々が居住しています。


これらの住宅地から工業団地への通勤者も少なくありませんが、公共交通の課題は、周辺住宅地からのアクセスにも影響を与えています。

千葉土気の森工業団地は、当初の構想から変化しつつも、多様な企業が集積する千葉県南部の重要な産業拠点の一つとなっています。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。