千葉市立若松中学校

千葉市立若松中学校（ちばしりつわかまつちゅうがっこう）は、千葉県千葉市若葉区若松町に所在する公立中学校です。1979年に開校し、二学期制を採用している男女共学校です。地域に密着した教育活動を展開し、活発な学校生活が送られています。

沿革

本校は、1979年に千葉市立千城台西中学校から分離独立する形で設立されました。翌1980年には校舎の増築工事が始まり、市教育委員会からは学校緑化推進校としての指定を受け、校旗も制定されています。生徒数の増加に対応するため、1981年にはプレハブ校舎が設置され、1982年には生徒数が1000人を突破するなど、開校初期から急速に発展しました。

1986年には県教育委員会より生徒指導推進地域に指定され、生徒指導体制の強化が進められました。創立10周年を迎えた1988年には記念式典が挙行され、同時期に格技場が建設され、暫定的に設置されていたプレハブ校舎は完全に撤去されました。その後も施設の拡充は進み、1991年には部室7部屋が新設されています。

教育内容においても、地域社会との連携や特色ある活動が推進されました。1997年には市教育委員会から地域ぐるみ教育推進協力校およびボランティア教育推進協力校に指定され、翌1998年には創立20周年記念として教育講演会が開催されました。1999年には「心を育む教育」研究指定校、2000年には新教育課程推進モデル校に指定されるなど、教育研究においても中心的な役割を担いました。2003年には保健体育分野の研究指定も受けています。

創立30周年記念式典が2008年に執り行われた後も、社会の要請に応じた取り組みが続けられました。特に、2016年には福祉教育の推進が評価され、厚生労働大臣から表彰を受ける栄誉に浴しました。2017年には千葉市環境学習モデル校に指定され、環境教育にも力を入れています。2018年には多様な生徒に対応するため、特別支援学級が設置されました。近年では、教育環境の近代化も進められ、2020年には全教室への冷房設置が完了し、2021年には新型コロナウイルス対策として全生徒にオンライン授業用タブレットが配布されました。さらに、ユニバーサルデザインへの配慮として、2022年には校舎内にエレベーターが設置されたほか、新体育倉庫やプール水質管理室も完成しています。

概要

千葉市立若松中学校は、千葉県千葉市若葉区若松町に位置し、1979年に千葉市によって設立された公立中学校です。二学期制を採用しており、男女共学です。

地域との交流を大切にしており、2014年からは、若松地域の活性化と生徒の愛校心の醸成を目的として、大規模な文化祭である「若葉祭」を開催しています。この若葉祭には、若松町や小倉台、小倉町、桜木、若松台といった学区内の個人経営店舗などが模擬店を出店し、地域全体で盛り上げるイベントとなっています。

校舎は地上4階建てで、各階にそれぞれの学年のフロアが設けられています。校舎外には、体育館、武道場、広大な校庭、プールなどの施設が充実しています。校庭にはサッカーゴールや野球場が整備され、テニスコートや鉄棒、バスケットコートなども設置されています。体育館の内部にはバスケットゴールが備えられています。また、体育館前と学校の正門付近には来校者用の駐車場が完備されています。学校の隣接地には野球場があります。

学習面では、定期的な評価として年に4回の定期テストが実施されています。学年のクラス編成は、1学年あたりおよそ5クラス程度で構成されていますが、年度や年代によって変動することがあります。

部活動

本校は部活動が非常に盛んで、特に男子・女子ハンドボール部や演劇部は強豪として知られています。多岐にわたる運動部と文化部があり、生徒は自身の興味や適性に応じて活動に参加しています。

運動部:

- 陸上部（男女混合）
- サッカー部
- 野球部
- 男子バスケットボール部
- 女子バスケットボール部
- 女子ソフトテニス部
- 男子卓球部
- 女子卓球部
- 女子バドミントン部
- 女子バレーボール部
- 男子ハンドボール部
- 女子ハンドボール部
- 男子剣道部
- 女子剣道部
- 特設レスリング部
- 特設水泳部

文化部:

- 吹奏楽部
- 美術部
- 演劇部
- 将棋部

部活動の主な実績:

本校の各部活動は、設立以来、様々な大会で優れた成績を収めています（以下はこれまでの最高記録の一部です）。

陸上部: 千葉市対抗駅伝競走女子3位、千葉県陸上競技大会リレー2位、陸上競技部高跳び団体戦1位など。
サッカー部: 千葉県サッカー選手権U-16で3位、千葉新人戦大会U-14で千葉県ベスト8、関東大会ベスト8など。
ハンドボール部: 関東中学選手権女子で優勝、日本体育会連盟大会ベスト8、千葉中学生ハンドボール総合体育大会4位など、男女ともに県内、関東で輝かしい成績を上げています。
野球部: 千葉中学軟式野球大会でベスト4進出。
バスケットボール部: 男子は千葉県U-15大会ベスト16、U-13大会ベスト8。女子は千葉県U-15大会3位、U-14大会準優勝、関東大会(U-14)ベスト8、千葉市新人大会優勝など、男女ともに好成績を残しています。
卓球部: 男子は千葉県中学生卓球連盟大会ダブルス2位、個人戦で千葉県1位（関東大会棄権）、関東中学大会ダブルスベスト16。女子も県大会で上位に入賞しています。
バドミントン部: 千葉県中学バドミントン選手権で3位。
剣道部: 男子は千葉中学剣道選手権8位。女子も市大会で上位に進出しています。
レスリング部（特設）: 千葉県中学校総合体育大会個人1位、団体3位、全国中学生レスリング選手権大会出場、関東中学生レスリング大会団体戦（県代表）1位など、全国レベルで活躍し、国体強化指定選手も輩出しています。
吹奏楽部: 千葉吹奏楽コンクールC部で4位入賞。
美術部: 千城台展覧会の絵コンクールで入賞者を多数輩出。
演劇部: 関東演劇団連盟コンクールおよび日本演劇連盟青少年コンクールで優勝し、アメリカ遠征の経験もあります。

学区・交通・周辺環境

本校の学区は、小倉台全域、桜木の一部（桜木北および南西）、若松町の全域と御成街道沿いの一部、若松台の一部（6丁目以降を除く若松台小学校周辺）にわたります。

交通アクセスとしては、千葉都市モノレールの千城台北駅、小倉台駅、桜木駅、都賀駅、およびJR東日本の都賀駅が利用可能です。また、地域内には若葉バスの路線があり、学区内に9箇所のバス停が設置されています。歴史的な街道である御成街道が学区内を通っています。

近隣には、千葉市立山王中学校、貝塚中学校、千城台西中学校、千城台南中学校、加曽利中学校、都賀中学校といった中学校があります。学区内の小学校は、千葉市立小倉小学校、若松小学校、若松台小学校です。

学校周辺には、千葉東警察署、若葉区役所といった公共機関や、史跡である加曽利貝塚などがあります。最寄りの駅としては、小倉台駅や桜木駅が挙げられます。

主な著名人

千葉市立若松中学校は、多くの分野で活躍する著名人を輩出しています。

- 香西宏昭（車いすバスケットボール選手）
- 中村妃智（女子トラック自転車選手）
- 藤島康介（漫画家）
- パペットマペット（お笑い芸人）
- 高野八誠（俳優）
- 伊藤沙莉（女優）
- さとうみなみ（キッズモデル）

その他

本校は「若中（わかちゅう）」と略称されることがあります。修学旅行先は、2010年までは静岡県、山梨県、長野県が主な目的地でしたが、2010年以降は岐阜県、富山県、長野県に変更されています。卒業生の主な進学先としては、公立高校では若松高校、千城台高校、習志野高校、犢橋高校など、私立高校では千葉敬愛高校、桜林高校、千葉経済高校などが挙げられます。

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