千里馬クラブ

千里馬クラブ

大阪府東大阪市をホームグラウンドとする社会人ラグビーチーム、千里馬クラブ。関西ラグビーフットボール協会に所属し、社会人クラブチームのカテゴリーで活動しています。チームカラーは鮮やかなスカイブルー。その歴史は1980年に始まりました。設立の中心となったのは、当時、様々な制約から公式戦への出場が容易ではなかった大阪朝鮮高級学校ラグビー部のOBたちでした。彼らは、ラグビーへの情熱を社会人になっても継続するため、このチームを結成したのです。

チーム名の由来

チーム名である「千里馬」は、韓国・朝鮮語で「チョルリマ」と発音されます。短く「チョンリマ」と呼ばれることもあります。この名は、一日に千里もの距離を駆け抜けるという、朝鮮民族に伝わる伝説上の名馬に由来しています。「千里馬クラブ」という名称には、この伝説の馬のように、常に未来へと力強く飛躍し続けるチームでありたい、という願いが込められています。

沿革と主な戦績

千里馬クラブは、創設以来、日本のクラブチームラグビーにおいて重要な役割を果たしてきました。

全国クラブ大会への挑戦

1992年には、全国クラブ大会の本格的な開催に先立って行われた試験大会、全国3地域代表対抗戦に出場し、見事優勝を飾りました。この大会は、当時のワールドラグビー場（現・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場）で開催されたものです。

1993年に正式に始まった全国クラブラグビーフットボール大会には、関西代表として第1回大会から実に13年連続で出場するという、特筆すべき記録を持っています。この間、決勝進出は複数回あり、全国の強豪クラブチームと熱戦を繰り広げました。全国大会での主な成績は、優勝1回（2024年）、準優勝2回（1993年、1996年）、そして3位が5回（1994年、1997年、1998年、1999年、2001年）です。

地域リーグでの活動

所属する関西クラブリーグAリーグにおいても、常に優勝争いの中心に位置してきました。特に1996年には、全勝で初のリーグ優勝を達成しました。この年の最終節では、長年のライバルである六甲クラブを破っての栄冠でした。しかし、同年の全国クラブ大会決勝では再び六甲クラブと対戦し、惜しくも敗れて準優勝に終わっています。

関西クラブリーグAリーグでの優勝は1回（1996年）ですが、準優勝は10回（1995年、1997年から2003年にかけての連続、2005年、2008年）と、常に上位に進出する安定した実力を見せています。

また、近畿クラブリーグAリーグでは、2009年に13年ぶり2度目の優勝を果たし、さらに2011年には2年ぶり3度目の優勝を飾っています。

六甲クラブとの関係

千里馬クラブにとって、六甲クラブは長年にわたる好敵手です。関西クラブリーグAリーグでは、両チームの対戦が最終節で行われることが恒例となっており、互いに強いライバル意識を持っています。直接対決での勝利は、リーグ初優勝を決めた1996年のほか、2007年、2008年の計3度記録されています。

2001年には、大阪朝鮮高級学校ラグビー部の創部30周年を記念する招待試合が近鉄花園ラグビー場で開催され、六甲クラブを招いて対戦しました。この試合では、現役の高校生部員や大学生OBを含むオール大阪朝高チームが編成され、勝利を収めています。

主な成績まとめ

千里馬クラブは、その設立経緯から特別な背景を持つチームであり、社会人クラブチームのトップレベルで長きにわたり活躍を続けています。スカイブルーのジャージは、関西のみならず全国のクラブラグビーファンに知られています。

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