卑南渓

卑南渓（ひなんけい）は、台湾南東部を流れる河川で、台東県内を流れる主要な河川の一つです。地元では「卑南大渓」とも呼ばれています。この川の名前は、この地域に住む原住民である卑南族の頭目に由来しています。

中央山脈の卑南主峰を源流とし、そこから鹿野渓、鹿寮渓といった支流と合流しながら、台東市へと流れ込み、最終的には太平洋へと注ぎます。この流れの中で、池上郷、海端郷、関山鎮、鹿野郷、延平郷、卑南郷と、台東県の7つの郷鎮市を通過しており、台東平野の農業を支える灌漑用水源として、非常に重要な役割を果たしています。

日本統治時代には、この川から水を引くための灌漑水路「卑南大圳」が建設され、地域の農業発展に大きく貢献しました。

卑南渓流域で最も有名な景勝地は、卑南郷の山里から台東市岩湾までの区間です。特に、この区間の西岸に見られる複雑な地形は、約4kmにわたって続いており、その独特な景観から「台東の赤壁」と呼ばれています。また、中国の有名な景勝地である黄山に似ていることから、「小黄山」という愛称でも親しまれています。


支流

鹿野渓
鹿寮渓


外部リンク

* 經濟部水利署全球資訊網 - 卑南溪

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