卑弥呼外伝

ALI PROJECTの32枚目のシングルとして2017年3月29日にリリースされた『卑弥呼外伝』は、様々なクラシック音楽やループ音源を引用し、独特な世界観を構築した楽曲です。

楽曲構成

この楽曲は、イントロ、Aメロ、Bメロ、間奏、アウトロといった構成で、それぞれの部分で以下のような引用が確認できます。

イントロ:
グレゴリオ聖歌の『怒りの日』が引用されています。
エフゲニー・スヴェトラーノフの交響詩『赤いカリーナ』の録音音源が利用されています。
ベンジャミン・リースの『弦楽四重奏曲第6番 第1楽章』の録音音源が利用されています。
Aメロ:
BIG FISH AUDIO社のループ音源『SYMPHONIC MANOEUVRES』より「Jail Break」が利用されています。
Bメロ:
セルゲイ・ラフマニノフの『前奏曲 ト短調 作品23-5』が引用されています。
間奏:
エフゲニー・スヴェトラーノフの交響詩『赤いカリーナ』の録音音源が利用されています。
アウトロ:
グレゴリオ聖歌の『怒りの日』が引用されています。
エフゲニー・スヴェトラーノフの『狂詩曲第2番』の録音音源が利用されています。
ベンジャミン・リースの『弦楽四重奏曲第5番 第1楽章』、『弦楽四重奏曲第5番 第2楽章』の録音音源が利用されています。

引用元の特徴

この楽曲で特筆すべきは、クラシック音楽の引用の多様性です。グレゴリオ聖歌の荘厳さ、ラフマニノフの憂いを帯びた旋律、スヴェトラーノフの壮大なオーケストレーション、そして、ベンジャミン・リースの弦楽四重奏の繊細さが、ALI PROJECTの世界観と融合し、独特な雰囲気を醸し出しています。

さらに、ループ音源を使用することで、現代的な音楽の要素も取り入れられています。これらの要素が組み合わさることで、『卑弥呼外伝』は、過去と現在、西洋と東洋の文化が交錯する、ALI PROJECTならではの音楽世界を表現していると言えるでしょう。

インストゥルメンタルバージョン

シングルにはインストゥルメンタルバージョンも収録されており、ボーカルがない分、楽曲の構成や各楽器の音色、引用された音楽素材などをより深く味わうことができます。

『卑弥呼外伝』は、ALI PROJECTの音楽的探求心と、高度な作曲技術が結実した作品であり、その複雑な構成と、独特の世界観は、聴く者を魅了してやみません。

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