卑語

卑語について

卑語とは、現代において下品または卑猥な言葉として認識されています。元々は田舎の言葉や世俗的な言葉を意味していましたが、時代とともにその意味合いが変化してきました。卑語はしばしば侮蔑の感情を含み、怒りを伝えるための罵詈雑言や罵倒語として用いられることもあります。そのため、公的な場や人前で使用することは慎むべきとされています。

卑語の概要

多くの言語において、性器、性交、排泄物などに関する俗語（スラング）が卑語に該当します。例えば、陰茎、膣、糞便などを指す医学用語は卑語としては機能しませんが、これらの言葉の俗語は卑語として認識されます。幼児は、親が使用を禁止する言葉を面白がって使ったり、排泄行為を気持ちよく感じて卑語を発することがあります。

卑語は放送禁止用語として扱われることが多く、新聞や雑誌などでは伏字で表記されることがあります。オンラインゲームのチャットや電子掲示板などでも使用が禁止されていることが一般的です。また、人名や外国の地名などが卑語を連想させる場合、嘲笑の対象となることがあります。

日本語においては、性的関連の言葉で四文字のものが多く、「丸味四文字」と呼ばれることがあります。これは、英語の「four letter words（四文字語）」との共通点です。また、世俗的な言葉であっても、特定の状況下で卑下する意味合いで使用される場合は卑語として扱われます。

日本語における卑語の例

性器関連: ちんぽ、ちんちん、まんこ、おめこ、きんたま、ぼぼ（九州の一部）
性交関連: 犯す、こます、いてこます、かまをほる
臀部: けつ
排泄物: くそ、うんこ、しっこ
嗜好・思想・社会関連: えた、非人、部落、厨奸
その他: ハゲ（禿）、でべそ、片輪、唖、いざりなど、外見や身体的な特徴を貶める言葉

地方によっては、共通語には存在しない卑語も存在するため、注意が必要です。野口英世の幼少期のあだ名「てんぼう」も、「手ん棒」を意味する卑語でした。また、自動車のナンバーや電話番号で「1919」＝イクイク、などは、特に女性に嫌われることがあります。

英語における卑語の例

asshole（アスホール）：肛門を意味する言葉
four letter words（四文字語）：shit, cunt, fuck, suckなど、4文字の単語が多い
seven dirty words：shit, piss, fuck, cunt, cocksucker, motherfucker, tits の総称

東欧諸語における卑語の例

ロシア語では、以下の4つの言葉とその変形が基本的な卑語として使用されます。

хуй（フイ）：おちんちん
пизда́（ピズダー）：おまんこ
ебать（イバーチ）：性交の俗語
блядь（ブリャーチ）：娼婦

2014年、ロシア政府はこれらの言葉を放送禁止用語に指定しました。また、ポーランド、チェコ、ハンガリー周辺では、「クルヴァ」（ポーランド語: kurwa、チェコ語・スロバキア語・ハンガリー語：kurva、「娼婦」の意味）が広く使われています。

関連項目

放送禁止用語
侮蔑
俗語
悪口
名誉毀損
* ミンスト・オース

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