卒業検定

卒業検定：運転免許取得への最終関門

卒業検定は、運転免許取得を目指す人が指定自動車教習所を卒業するために必ず受ける技能試験です。道路交通法に基づき実施され、合格することで教習所を卒業し、卒業証明書が発行されます。この証明書があれば、運転免許試験場での技能試験が免除されるため、免許取得への大きな一歩となります。

試験概要と合格基準

すべての教習課程を修了し、教習所の「みきわめ」に合格した人が受験資格を得ます。試験内容は運転免許試験場の一発試験とほぼ同様で、100点満点中70点以上（大型等第二種免許は80点以上）の得点が必要になります。採点は減点方式で行われ、運転操作だけでなく、乗降時の安全確認なども評価対象です。

試験内容：車種による違い

試験内容は免許の種類によって大きく異なります。

普通自動車、準中型自動車: 縦列駐車や方向変換などの所内試験と、路上試験（公道）から構成されます。路上試験では、指定されたコースを走行するほか、路端への停車と発進なども行われます。以前は自主経路設定走行もありましたが、現在は廃止されています。
大型自動車、中型自動車: 路上試験では、方向変換や縦列駐車に加え、後方間隔の確認なども行います。
大型特殊自動車: 仮免許がないため、踏切通過、方向変換など、すべての試験が教習所内で行われます。
牽引自動車: S字、踏切通過、方向変換などが試験内容です。
自動二輪車: 仮免許がないため、所内試験となります。S字やクランク、坂道発進、踏切通過といった課題に加え、急制動や一本橋など、二輪車特有の課題もあります。法規走行と課題走行をまとめて行う場合や、段階的に実施する場合もあります。検定員は高所から、あるいは受験者と同じバイクで後方から追尾しながら採点することもあります。
第二種免許（大型・中型・普通）: 路上試験では、駐停車禁止場所への停車、目標物への正確な停車、鋭角（切り返し）、方向変換または縦列駐車、後方間隔確認（大型・中型のみ）などが含まれます。普通第二種免許のみ転回も課されます。

合格後の流れと注意点

卒業検定に合格すると、教習所から卒業証明書が発行されます。この証明書を卒業検定合格日から1年以内に運転免許試験場へ持参すれば、技能試験が免除されます。ただし、適性試験や学科試験に合格する必要があります。期間内に合格できない場合は、教習所での再履修や一発試験の受験が必要になります。

その他の注意点

卒業検定では、「仮免許練習中」の標識ではなく「運転技能検定中」などの標識を使用します。また、試験官のほか、他の受験者同乗が義務づけられている場合もあります。試験日程は通常平日ですが、教習所によっては土日祝日にも実施している場合があります。

まとめ

卒業検定は、運転免許取得における重要な関門です。試験内容をよく理解し、十分な練習をして臨むことが大切です。本記事が、卒業検定への準備に役立つことを願っています。

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