南入曽車両基地

南入曽車両基地

南入曽車両基地は、埼玉県狭山市に所在する西武鉄道の車両基地です。基地の一部は所沢市との境界に位置しており、両市に跨って存在するという特徴があります。

概要

新宿線の新所沢駅と入曽駅の間に設けられた南入曽信号場から分岐しており、この信号場を経由して車両基地への入出庫が行われます。

主な施設概要は以下の通りです。

敷地面積: 68,090m2
収容能力: 250両
ピット: 170m×4本（うち3本が列車検査線、1本が月検査線）
修繕線: 2本
洗浄線: 1本
車輪転削場
汚物処理施設

沿革

南入曽車両基地は、新宿線の輸送力増強に対応するため、1969年10月に150両の収容能力を持つ検車区として開設されました。開設当初は、上石神井検車区（現在の上石神井車両基地）が支区として機能していました。

1975年 - 上石神井検車区が独立。
1993年 - 新宿線で特急「小江戸」の運行が開始されたことに伴い、汚物処理施設が設置されました。
2001年7月 - 組織改正により、新宿線車両所南入曽車両基地となり、新宿線車両所の本所となりました。
2006年 - 新所沢6号踏切の道路拡幅工事に伴い、洗浄線が入曽駅寄りに新設されました。
2019年10月～ - 開設50周年を記念して、2000系1編成(2007F)に記念ヘッドマークが掲出されました。

所属車両

2024年4月1日現在、以下の車両が所属しています。

10000系 - 7両編成5本
30000系 - 8両編成9本
20000系 - 8両編成4本
2000系 - 8両編成6本、2両編成10本

当基地には10両編成の検車設備がないため、10両編成の車両は全て玉川上水車両基地に配属されています。

一般公開

2006年以降、原則として毎年8月下旬の土曜日に「南入曽車両基地 電車夏まつり」が開催されています（過去には9月や11月に開催された年もあります）。

イベントでは、車両撮影会、子供向け制服撮影体験、運転台見学、電車との綱引き、洗車台乗車体験、抽選会、グッズ販売など、様々な催し物が行われます。開催日には、新所沢駅から車両基地まで臨時列車が運行され、ICカード簡易改札機や臨時改札口が設置されます。当車両基地で下車する場合、運賃計算上は新所沢駅での降車と同様の扱いとなり、新所沢駅 - 当車両基地間の利用は無賃となります。

このイベントは、武蔵丘車両検修場で開催される「西武・電車フェスタ in 武蔵丘車両検修場」や、横瀬車両基地で開催される「西武トレインフェスティバル」と並ぶ、西武鉄道の車両基地一般公開イベントの一つとして知られています。

その他

かつて、当車両基地の近隣に新宿線の新駅を建設する計画がありましたが、新駅設置予定地の地権者の反対により、計画は中止となりました。

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