南区 (熊本市)

熊本市南区について

熊本市南区（みなみく）は、熊本市を構成する5つの行政区の一つで、南部に位置します。主に旧富合町や旧城南町の区域を含みますが、これらの地域は一時合併特例区として存在していました。富合町の合併特例区は2013年10月5日、城南町の特例区は2015年3月22日をもってその役割を終えました。

地理

南区は、かつての川尻町、日吉村、力合村、田迎村、御幸村、飽田町、天明町、富合町、城南町の9つの町村が統合された結果誕生しました。さらに、南区は西区、中央区、東区と隣接し、嘉島町、御船町、甲佐町、宇城市、宇土市とも接しており、海上で長崎県の島原市とも近接しています。区内には緑川とその支流の加勢川が流れており、自然環境も豊かです。

名称の由来と歴史

南区の仮の名称は「E区」であり、ために行われた「区名案の募集」では、南区が最も支持を集めました（48.9%）。次いで城南区（25.5%）、緑川区（2.7%）等が続きました。熊本市の行政区画審議会はこれらの意見を元に、2010年12月に再度意向調査を実施し、南区が55.0%の支持を得たことを受け、2011年1月に区名は「南区」として市長に答申され、その後正式に決定されました。

人口と公的機関

2022年11月時点で、南区の人口は131,937人です。南区には九州地方整備局の熊本港湾・空港整備事務所や熊本南警察署などの国や県の機関が存在します。市内にも南区役所をはじめ、いくつかの出張所が設けられ、公共サービスが提供されています。また、消防機関も地域内で活動しており、南消防署がその中心です。

交通

南区は交通網も発展しており、九州自動車道が通っています。これは北区や東区を経由し、多くの町を通過しながら南区内にも進入します。また、国道3号や57号などの主要道路も南区内を走っており、交通の便が良好です。バスの路線も充実しており、九州産交バスや熊本都市バスが運行されています。鉄道では、鹿児島本線が南区に多くの駅を持っていますが、新幹線は停車駅がありません。

教育機関

教育面においても南区は多様な選択肢を提供しています。県立の高等学校や市立の中学校、小学校も多数存在し、幼稚園も公立・私立ともに複数あります。特別支援学校も設置されており、地域の教育環境は非常に充実しています。

名所と文化

南区には新開大神宮や六殿神社、大慈禅寺といった文化財や歴史的な名所が多くあります。また、くまもと工芸会館などの施設もあり、地域の文化を体験する場として利用されています。毎年開催される川尻精霊流しの行事は地域の重要なイベントで、多くの人々が参加します。

著名な出身者

南区には、多くの著名人が生まれ育っています。演歌歌手の石川さゆりや、ローカルタレントの上田啓介、晋也兄弟、さらにはYouTuberのかんなとあきら、女優の倉科カナなど、多彩な才能が南区から名を成しています。

熊本市南区は、交通アクセスの便や教育環境、歴史的な名所に富んだ地域で、地域住民と観光客にとって魅力的なエリアであり続けています。

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