南口繁一

南口繁一：関西将棋界を支えた名棋士の生涯

南口繁一(みなみぐち しげかず)は、大正7年'>[1918年]木津川市'>[9月4日]]、京都府相楽郡木津町]に生まれました。[[1933年、初段として村上真一八段に入門。1935年には関西奨励会創設に参加し、後に九段まで昇段した棋士です。

飛車落ちで大山康晴を苦しめた若き日の逸話

奨励会時代、南口は既に高い棋力を持っていました。同じ奨励会に所属していた[大山康晴]は、南口に飛車落ちで指してもらった際に大苦戦を強いられたと言われています。この経験から大山は、南口の強さを幼いながらも痛感したと語っています。その後、軍隊への入隊によって一時的に将棋から離れる時期もありましたが、1944年に四段に昇段。着実に実力をつけ、1950年には八段に昇段を果たしました。

九段戦挑戦と惜敗、そして棋界への貢献

1951年度の第2期九段戦では、当時最強棋士であった大山康晴に挑戦する機会を得ました。しかし、結果は3連敗。大山を相手に善戦するも、惜しくもタイトル獲得とはなりませんでした。それでも南口はその後も第一線で活躍。1984年には九段に昇段し、1985年に引退しました。

引退後も、南口は将棋界への貢献を続けました。長年にわたって京都新聞の将棋欄を担当し、分かりやすい解説で多くの読者を魅了しました。関西将棋界の中心的存在として、将棋の普及に大きく貢献したのです。

多くの弟子を育成、後進育成への情熱

南口は多くの弟子を育成したことでも知られています。中でも有名なのは村山聖九段で、その他にも多くの棋士を指導しました。また、加藤一二三九段や伊藤果女流三段もかつては南口門下でした。ただし、加藤、伊藤両名ともその後師匠を変更しているため、現在の公式プロフィールには南口の名前は記載されていません。

棋士としての足跡、そして突然の別れ

南口繁一は、1995年9月20日、敗血症のため77歳で亡くなりました。偶然にも、中京棋界の中心だった板谷四郎九段の死去のわずか1週間前でした。

南口繁一は、その棋力だけでなく、人柄や後進の育成への情熱でも多くの人に慕われていました。関西将棋界に多大なる貢献を果たした、偉大な棋士の一人として、その名は長く記憶に留まることでしょう。彼の功績は、これからも将棋界に大きな影響を与え続けるに違いありません。

年表

大正7年'>[1918年]：京都府相楽郡木津町に生まれる
1933年：村上真一八段に入門
1935年：関西奨励会創設に参加
1944年：四段昇段
1950年：八段昇段
1951年：第2期九段戦で大山康晴に挑戦
1984年：九段昇段
1985年：引退
* 1995年：死去

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