南安曇郡誌

長野県南安曇郡誌：地域の歴史と文化を刻む地誌

『南安曇郡誌』は、長野県南安曇郡の自然、歴史、社会、文化を詳細に記録した地誌です。1923年（大正12年）に初版が発行され、その後、改訂版が刊行されました。

初版

初版は、南安曇郡教育会が主体となり、手塚十五七氏を代表者として編纂されました。東京市古今書院創業者の橋本福松氏が印刷を担当し、1923年10月26日に発行されました。非売品として、2000部が発行されました。この初版は、インターネット上で閲覧可能です。1973年には復刻版も発行されています。

内容

『南安曇郡誌』は、複数の巻と別篇で構成されています。

第1巻（自然篇）: 南安曇郡の自然環境を1030ページの大冊にまとめ、地質図を付録として収録しています。
第2巻上（歴史篇：原始・古代・中世）: 原始、古代、中世の歴史を詳述し、「南安曇郡の耕土の深さ及び用水堰の分布図」を付録として収録しています。
第2巻下（歴史・民俗篇：近世・民俗）: 近世の歴史と民俗について記述しています。
第3巻上・下（現代社会篇）: 現代社会に関する上巻と下巻から構成され、第3巻下には「南安曇郡図」が収録されています。第3巻上は1540ページに及びます。
* 別篇I: 歴史編執筆者である小穴芳実氏の論文をまとめたものです。

改訂版

1949年9月、南安曇郡誌改訂編纂会が発足し、改訂版の編纂が始まりました。調査研究を経て、1956年から1984年にかけて、第1巻から第3巻、別篇Iが順次発行されました。第4巻（年表・索引）の発行は予定されていましたが、実現しませんでした。

関連情報

『南安曇郡誌』は、現在の安曇野市（豊科町、穂高町、三郷村、堀金村）、松本市（梓川村、安曇村、奈川村）の地域を対象としています。この地誌は、これらの地域の歴史と文化を理解する上で貴重な資料となっています。改訂版は、初版の内容を更に充実させ、現代社会への変容も反映しています。研究者や地域住民にとって、重要な歴史資料として活用されています。 各巻の発行年は、第1巻（1956年）、第2巻下（1962年）、第2巻上（1968年）、第3巻下（1971年）、第3巻上（1974年）、別篇I（1984年）です。第1巻は1979年に再版されました。

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