南無阿部陀仏

南無阿部陀仏：アロハ系ロックバンドの軌跡

2017年、東京都練馬区の高校で出会った4人の高校生によって結成されたロックバンド、南無阿部陀仏。
彼らを特徴づけるのは、軽快なサウンドと、彼らが自称する「アロハ系」の雰囲気だ。

当初は4人組で、高校時代から精力的に活動を開始。YouTubeに投稿された楽曲「若者よ、耳を貸せ」のミュージックビデオは、2023年時点で160万回再生を突破するなど、早くから注目を集めていた。
TikTokでも総再生回数1000万回を超える人気を博し、2021年には日本テレビ系列の朝の情報番組『スッキリ』に生出演。「若者よ、耳を貸せ」を披露し、全国的な知名度を獲得した。

2022年2月9日、EMI Recordsより配信限定シングル『宝道〜たからのみち〜』でメジャーデビュー。
その後も精力的に活動を続け、2023年には、バンドとして初めて他アーティストへの楽曲提供という快挙を成し遂げる。
提供先は人気グループ関ジャニ∞。
テレビ朝日系オシドラサタデー『帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし』の主題歌「未完成」の作詞を阿部（「阿部清流」名義）、作曲をバンド全体で担当した。

バンド名の由来は、意外にもメンバーの阿部の容姿から。
リーダーを務めていた阿部の風貌を「大仏っぽい」と感じたメンバーのまえすが、「南無阿弥陀仏」をもじって命名したという逸話を持つ。
結成当初は『北斗の拳』にちなんだ「アタタタホワッター」というバンド名だったが、顧問の指導によって変更された経緯がある。
2024年3月17日のライブをもって阿部が脱退。一度はバンド名を「ナムアベ」に変更するも、5月22日に元のバンド名に戻している。

メンバーそれぞれの音楽的ルーツや影響を受けたアーティストも多様だ。
ボーカル＆ギターのまえすは甲本ヒロト（ザ・クロマニヨンズ）、尾崎豊、玉置浩二（安全地帯）を挙げている。
ギターのそーやはMrs. GREEN APPLE|Mrs._GREEN_APPLE、Mr.ふぉるて、FUNKY MONKEY BΛBY'S、GReeeeNなどを影響源に挙げ、ドラムスのアントニー大輝はTomoya（ONE OK ROCK）、ボブ・マーリー、湘南乃風を挙げている。
元メンバーの阿部は、ハマ・オカモト（OKAMOTO'S）、須藤俊（ハルカミライ）、電波少女、FUNKY MONKEY BΛBY'S、GReeeeNなどを挙げている。

インディーズ時代には、インディーズ活動支援アプリ『Eggs』で「若者よ、耳を貸せ」がデイリー＆ウィークリー再生回数1位を獲得するなど、着実な実績を残してきた。
インディーズアーティスト専門webメディア『speranza!』では、彼らの活動について全3回にわたるロングインタビューが掲載されている。
2020年には1st EP『若者よ、耳を貸せ』をリリースし、その後も精力的に楽曲を発表し続けている。

南無阿部陀仏は、高校時代からの友情と音楽への情熱を胸に、メジャーデビューを経てさらに進化を遂げ、独自の音楽性を追求している。
今後の活躍にも期待がかかる、注目のロックバンドである。

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