南辻史人

南辻 史人（みなみつじ ふみひと）

1977年9月6日に神奈川県で生まれた南辻史人氏は、日本の映像業界で活躍するアクション監督およびスタントコーディネーターです。主に映画やテレビドラマを中心に、迫力あるアクションシーンの設計や指導、さらには自身がスタントパフォーマーとして出演するなど、多岐にわたる活動を展開しています。

キャリアの初期には「J-STUNTS Network」に所属していましたが、現在は「OHARA BROS.」に籍を移し、プロフェッショナルな技術と経験を提供し続けています。彼の仕事は、物語の緊張感を高め、登場人物の感情をダイナミックに表現するために不可欠な要素となっています。

アクション監督やスタントコーディネーターとして携わった作品は数多く、その手腕は幅広いジャンルで発揮されています。テレビ番組や映画においては、特撮からコメディ、Vシネマまで様々な作品に参加しています。例えば、『ライオン丸G』や『エリートヤンキー三郎』ではアクション監督補として、作品の動きの基礎作りに貢献しました。『シャワーガール』や『芸者vs忍者』ではアクション監督として、作品全体の動きや立ち回り、殺陣を考案・演出しています。

危険を伴うスタントシーンの安全管理と同時に、最大限の迫力を追求するスタントコーディネートも彼の重要な役割の一つです。『週刊真木よう子「トラトラトラ」』や『お姉チャンバラ』、『喧嘩番長』といった作品で、複雑なアクションや特殊なスタントを円滑に進めるための調整と指導を担当しました。また、『工業哀歌バレーボーイズ THE MOVIE』ではアクションコーディネートを務めるなど、作品の特性に応じた多様な肩書きで参加しています。これらの他にも、『ビットバレット』、『湯けむりスナイパー』、『華鬼』、『時空警察ハイペリオン』、『新撰組PEACEMAKER』、『ゴスロリ処刑人』、『ここが噂のエル・パラシオ』など、列挙すればきりがないほど多くの作品でアクションに関する重要な役割を担っています。

映像作品の演出にとどまらず、ミュージックビデオやゲーム、ネットドラマなど、様々なメディアでの活動も行っています。例えば、TOKIOのPV『青春』ではスタントコーディネートを担当し、45rpmの手帳のプロモーション映像ではアクション指導を務めました。大東京ディスコのオープニング映像ではアクション監督として、短い映像の中にインパクトのある動きを凝縮しています。

自身の身体能力と演技力を活かし、スタントパフォーマーや俳優としても多くの作品に出演しています。映画では、人気シリーズ『仮面ライダー THE FIRST』や『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』に出演しました。特に話題となった『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』前後編ではスタントとして参加し、その身体を張った演技で作品に貢献しています。また、『破裏拳ポリマー』でもスタントを務めるなど、邦画アクション作品に欠かせない存在となっています。

テレビドラマにおいては、特撮作品での出演が特に目立ちます。『幻星神ジャスティライザー』では、巨大な怪獣である巨獣デボラスや暗黒巨獣バハドーグ、ギャメリオンなどを演じるスーツアクターを担当したほか、人間のキャラクターである黒服の男Dとしても出演しました。続く『超星艦隊セイザーX』では、ライデックやアグラーグ、レゼッカー、サンドストーム、バンケーン、ドルビック、ビアース、リーボルト、ゼオリア、アリゴード、ダーゴス、グルナーダ、アルティメット、ディバイダーなど、実に多様な宇宙人や怪人のスーツアクターを演じ分けました。『魔弾戦記リュウケンドー』では、敵組織であるジャーマロイド軍団の一員として登場するなど、作品世界にリアリティと迫力をもたらす重要な役割を果たしています。

プライベートでは、写真家の長島有里枝氏と結婚・離婚歴があり、長島氏の写真集『not six』では被写体として登場した経験もあります。多才な彼は、日本のエンターテインメント業界において、アクションという専門分野を通じて、作品にエネルギーと感動を与える立役者であり続けています。

彼の活動の詳細は、所属制作会社であるOHARA BROS.の公式ウェブサイトなどで確認することができます。

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