卜部亮吾

卜部亮吾

卜部亮吾（うらべ りょうご、1924年1月6日 - 2002年3月11日）は、昭和時代に宮内庁に奉職し、侍従として昭和天皇に長きにわたり仕えた人物です。

人物

1969年から亡くなる直前までの32年間、毎日欠かさず日記を書き続けました。この日記は『卜部亮吾侍従日記』として全5巻で朝日新聞社から出版され、昭和天皇と香淳皇后に仕えた人物による長期の日記として、非常に重要な歴史的資料とされています。特に、昭和天皇崩御前後の代替わりの実務や、晩年の天皇の様子を知ることができる点が貴重です。

日記には、昭和天皇の晩年の闘病生活や、戦争に対する深い悔恨、そして国民を常に気遣うお人柄が詳細に記録されています。これらの記述は、天皇の人間性を深く理解する上で非常に重要な情報源となっています。

略歴

1924年（大正13年）：北海道小樽市で、小樽高等商業学校教授の五男として誕生。
1949年（昭和24年）：京都大学農学部農林経済学科を卒業後、人事院に勤務。
1969年（昭和44年）：宮内庁に異動し、侍従に就任。
1981年（昭和56年）：侍従職事務主管に就任（役職であり、官職は侍従のまま）。
1991年（平成3年）：侍従を退職後、侍従職御用掛、皇太后宮職御用掛を歴任。
1993年（平成5年）：侍従職御用掛を退職し、財団法人菊葉文化協会の常務理事に就任。
1994年（平成6年）：勲三等旭日中綬章を受章。
2000年（平成12年）：皇太后大喪儀（香淳皇后の葬儀）で祭官長を務める。
2002年（平成14年）：逝去。享年78歳。正四位を追贈。

書籍

御厨貴・岩井克己監修 『卜部亮吾侍従日記』（全5巻）朝日新聞出版、2007年
第1巻 昭和45年～59年 岩井克己解説 宮内庁組織図 皇居地図 用語解説索引
第2巻 昭和60年～61年
第3巻 昭和62年～63年 ISBN 9784022502834
第4巻 昭和64年～平成2年
第5巻 平成3年～14年 御病状日記 御厨貴解説

関連事項

卜部亮吾侍従日記
入江相政日記 - 侍従長入江相政の日記
富田メモ

外部リンク

* 卜部亮吾侍従日記　第3巻 - OPENDOORS 朝日新聞社の本

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