卜部政巳

卜部 政巳について

卜部政巳（うらべ まさみ）は、1922年1月1日生まれで、1999年12月14日に77歳で亡くなった日本の政治家と労働運動家です。彼は主に衆議院議員として活躍し、2期にわたり議会に在職しました。その業績や経歴を以下に詳述します。

生い立ちと教育

彼は島根県出身で、実際には平壌で誕生しました。1942年には専修大学専門部商科を卒業しました。その後、召集を受けて陸軍の軍曹となり、軍務に従事しました。

職業生活の始まり

戦後、彼は郵政省に入省し、松江地方貯金局に勤務し始めました。この職務を通じて、彼は労働運動に重要な役割を果たすことになります。特に、全逓（後の日本郵政公社労働組合）の島根地区書記長や、中央本部の執行委員としての活動が目立ちます。さらに、島根県労働組合総評議会や島根県物価対策協議会の議長も務め、労働者の権利を擁護するための努力を重ねました。

政治活動

1963年、卜部は第30回衆議院議員総選挙において日本社会党の公認を受けて出馬。見事初当選を果たしました。その後も、1969年の第32回総選挙に再度当選し、合計2期にわたって衆議院議員を務めました。この間、社会党の島根県連合会執行委員や各種の特別委員会の役職を歴任し、地域の課題に取り組んできました。

しかし、彼の政治キャリアは順風満帆ではありませんでした。1969年の選挙後には、彼の支持基盤である全逓信労働組合の執行委員長を含む数名が公職選挙法違反によって逮捕される事件が発生。この事件は「怪文書事件」として報道され、彼自身にかかる影響は避けられませんでした。これが原因で、第33回総選挙では次点で落選しました。

栄誉と最晩年

政治活動の傍ら、1992年には春の叙勲で勲三等旭日中綬章を受章し、その功績が認められました。最晩年には、労働者の権利や地域の福祉に尽力し続けました。そして、1999年12月14日に彼は77歳でこの世を去ることになります。死去の日には、正五位に叙されました。

まとめ

卜部政巳は、日本の労働運動や政治の舞台で重要な役割を果たした人物です。彼の生涯は、戦後の日本における労働者の権利と福祉を拡充するための格闘の歴史を物語っています。彼の足跡は、今日の日本社会にも影響を与えており、今後もその業績は語り継がれることでしょう。

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